リノベーション事例

2025.09.19

センシュアスな街づくり〜こころをうたう〜

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株式会社エコラ

約600年の歴史をもつ、山口県最古の温泉街 長門湯本温泉。時代の流れとともに都市型の観光開発に埋もれ、地域や人々とのつながりを失ってしまっていた。これを受けて長門市は2016年に「長門湯本温泉観光まちづくり計画」を策定。行政、金融機関、地元有志、外部専門家などが力を合わせ、新たな温泉街の魅力創出に向けて動き始めた。結果、モダンな立ち寄り湯「恩湯」のリニューアル、まちの中心を流れる清流・音信川の”そぞろ歩き”をテーマとしたインフラの整備など、新しいまちの風景が生まれた。しかし、そんな温泉街のシンボルであった老舗旅館「六角堂」が、後継者不足による閉館か事業承継による存続か、まさに岐路に立たされていた。そこでStapleは山口フィナンシャルグループと合弁会社を設立し、事業を継承。この場所を閉ざされた「旅館」から、街や自然、文化と呼応し続ける「未完成の器」へと変え、新たな歴史を紡ぐことを決意した。

長門湯本温泉で新たな盛り上がりが生まれた一方、「“長門湯本温泉と言えばそぞろ歩き”のイメージが定着していない」「温泉郷を回遊させる仕組みが少ない」「そぞろ歩きを楽しむコンテンツが足りていない」等の課題が存在した。
そこで誕生したのが「自然育」「食育」「湯育」の“3つの育”を楽しめる『SOIL Nagatoyumoto』である。
24の客室・サウナ・レストラン・アクティビティセンター等を備えた複合施設は「街のリビングルーム」として施設の中で完結せず、街や自然環境、人と繋がり、交流する機会を創るように「間(あわい)」をテーマに設計した。ファサードは地元萩焼の土や徳地和紙を活かした開放的な佇まい。客室は土を思わせるアースカラーを基調とし、川や空の碧、木の緑を取り込むことで、自然と同調するような空間を実現した。
アクティビティセンターを拠点に地元の林業士や農家との交流を通じて、自然と共生する知恵を学ぶアクティビティを提供。また「恩湯」を体験して欲しいという想いから、館内にはあえて温泉を用意せず、代わりに宿泊者や地元の人々が楽しめるサウナを設ける等、地域との連携を大切にした。恩湯が源泉を男女で共有するように、サウナ室内は熱源を男女で共有している。
長門湯本にあふれる「育み」の泉源を活かした、センシュアスな街づくり。
あなたはこの街でどんな気持ちが湧き、何をうたうだろうか。

費用 物件種別 その他
リノベーション
形態
その他 家族構成 その他
築年数 54年 面積 999.99㎡
施工期間 12ヶ月

間取り

BEFORE 一棟まるごと

AFTER 一棟まるごと

お問い合わせ先

株式会社エコラ

〒980-0821 宮城県仙台市青葉区春日町9-15 チュリス春日町3F

TEL:022-395-4131

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