2026.08.29
株式会社スロウル
1996年築、延床148.86㎡、約45坪の木造2×4住宅。お客様と初めて内覧したとき、最初に気になったのは、その工法による構造壁の制約だった。
ところが中に入ると、1階には広いキッチン、ダイニング、リビング、その先に和室2部屋。玄関や階段にもゆとりがあり、2階には約14帖の洋室と約7.5帖の和室があった。ここまで広ければ、壁を抜くことにこだわらなくても、家族4人の暮らしはつくれる。そう思えたことが、この物件を選ぶ後押しにもなった。
ただ、約45坪あるので、手を入れる範囲を広げるほど工事費も大きくなる。そのため、既存の断熱材やパネルヒーター、カスケードガレージは状態を確認して生かし、壁もできるだけそのまま使うことにした。
今ある広さをどう生かすか。家族4人がどう暮らすかを考えていった。
2×4工法は、構造壁を簡単には動かせない。
でも、この家には約45坪の広さがあった。そこで壁を大きく動かすのではなく、今ある空間の中に、家族それぞれの居場所をつくっていった。
LDKには約4.2mの造作カウンター、壁一面の本棚、造作ダイニングテーブル、小上がり和室、薪ストーブ。広いキッチンの一角には約4帖のファミリークローゼットを設け、玄関・キッチン・洗面の中間に配置した。
2階の14帖の洋室は、構造を現場で確認しながら新しい入口を設け、二つの子ども部屋へ。それぞれにロフトベッドと机を造作し、コンパクトながら立体的に使える空間とした。
性能面では、既存の充填グラスウールを生かしながら外側に板状断熱材を付加し、窓も更新。既存のパネルヒーターは残し、LDKには地元・江別のレンガを使った薪ストーブを加えた。まだ使えるものは残し、必要な性能だけを足している。
完成から数か月後に訪ねると、子どもたちはリビングのカウンターで宿題や動画を見たあと、本棚から本を取り、小上がりへ移り、ホワイトボードに絵を描いていた。夜には、ここに家族4人で布団を敷いて寝ることもあるという。
構造によって動かせない壁があっても、家族が使える場所は増やせる。
壁を動かすのではなく、暮らしの居場所を増やす。そんなリノベーションになった。
| 費用 | 4000万円(税込) | 物件種別 | 一戸建 |
|---|---|---|---|
| リノベーション 形態 |
中古を買ってリノベーション | 家族構成 | ファミリー |
| 築年数 | 30年 | 面積 | 148.86㎡ |
| 施工期間 | 4ヶ月 | 構造 | 木造2×4工法 |