2026.08.28
グローバルベイス株式会社
築40年超の住戸は、生活に必要な部屋を割り振ることを前提とした、当時としては一般的な間取りだった。家族が暮らすための機能は備えていたものの、家族それぞれの居場所や趣味を楽しむ場まで受け止める余裕は少なく、住戸本来の64㎡という広さを十分に活かしきれていなかった。
特に課題となったのが収納である。子どもの成長とともに増えていくモノに加え、住まい手が長年集めてきたレコードやDJ機材の置き場も必要だった。収納力を確保するため、一部屋を大きなファミリークローゼットとする案も検討したが、それではせっかくの住空間が収納に占有されてしまう。限られた面積のなかで収納量を確保しながら、家族が集う場所や趣味を楽しむ居場所も両立できる住まいが求められていた。
本計画は、子どもの誕生をきっかけに住まいを見直した家族のためのリノベーションである。
限られた面積のなかで求められたのは、単に収納量や部屋数を増やすことではなかった。家族が一緒に過ごす場所、子どもが遊ぶ場所、一人で落ち着ける場所、趣味を楽しむ場所。暮らしの変化により増える様々な居場所を、ひとつの住空間に収めることがテーマとなった。
本計画では、空間を細かく分割するのではなく、住まいの中心にベッド、収納、居場所の境界を兼ねる大きなボックスを配置。寝る場所をひとつの箱に集約し、その上部もロフトとして活用することで、64㎡のなかに多様な居場所を生み出した。面積を増やせない都市型住宅に対して、床面積の分割ではなく、高さ方向を活用した立体的な構成によって、複数の居場所を確保した点が特徴である。
ボックスは子どもの遊び場やくつろぎの場など住まいの核となり、視線や気配を完全に遮断せず、家族が程よい距離感でつながる住まいを実現した。
また、趣味のDJスペースは家族や友人が集まるダイニングと一体で計画した。レコードを選び、音楽を流す時間が食事や会話とともに日常へ溶け込む。趣味と団らんが自然に交わる空間である。
限られた面積のなかで部屋を増やすのではなく、居場所を増やす。立体的な空間構成によって家族それぞれの時間と関係性を受け止める、新しい住まいのあり方を提案したリノベーションである。
| 費用 | 1250万円(税込) | 物件種別 | マンション |
|---|---|---|---|
| リノベーション 形態 |
中古を買ってリノベーション | 家族構成 | ファミリー |
| 築年数 | 42年 | 面積 | 64.40㎡ |
| 施工期間 | 約3ヶ月 | 構造 | SRC |
お問い合わせ先
〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町3-2 渋谷サクラステージ SAKURAタワー6F
TEL:0120-965-517