2026.08.28
株式会社N’s Create.
仙台を象徴する定禅寺通に面する本建物は、1階ピロティに設置された車用ターンテーブルを通り、建物奥の駐車場へアクセスする構造となっていました。
しかし、奥の駐車場閉鎖に伴いターンテーブルはその機能を失い、街に開かれた一等地でありながら長年未利用のまま取り残されていました。
定禅寺通の美しい景観を形作る上で大変もったいない状態であり、活用の試行錯誤が始まりました。一時はシェアサイクルのポートとして活用した時期もありましたが、空間の魅力を最大限に引き出す決定打とはならず、本格的な店舗コンバージョンへと舵を切ることとなりました。
しかし、半屋外のピロティを店舗化するには、法規制への適合やインフラの新規引き込みなど、建築上の大きなハードルが立ちはだかります。また、使われなくなったターンテーブルという空間の負の遺産をどう再生し、定禅寺通の新たな賑わいへとつなげるかが問われていました。
市役所建て替えや歩道拡張が進み、大きな転換期を迎える仙台の象徴・定禅寺通。
この「街の景色が変わる好機」に合わせ、定禅寺通全体のさらなる価値向上を目指した空間再生プロジェクトです。
定禅寺通に面したピロティにある車用ターンテーブル跡の「空洞(未利用空間)」を有効活用し、新たな街の景観を形成することを目的としています。
半屋外ピロティの店舗化における法規制やインフラ課題をクリアした上で、撤去に膨大なコストがかかる負の遺産を床面にそのまま残し、店舗の中心を担う象徴的な「円形カウンター」としてデザインに組み込みました。
解体費用を抑える高い経済合理性のもと、都市の記憶を継承しながら街へと開かれた市民にとっての新たな居場所を実現させています。
テナントには地域で愛される人気店「おむすび東雲」を誘致し、オーナーと共同で外観や開口部を設計。藍染の巨大な暖簾が季節の表情を添え、欅並木の歩道と店舗の境界を曖昧に溶け合わせました。
食=おむすびを通じて人が集う「街の賑わい拠点」を生み出すと同時に、ビルオーナー・行政・地域事業者が連携し、歩道の有効活用や個人店が連なる街並みづくりへと波及させています。
既存ストックの利活用により、かつて裏方だった空洞を「街の景色を整え、通りと響き合う空間」へと生まれ変わらせたリノベーションです。
| 費用 | 3000万円(税込) | 物件種別 | その他 |
|---|---|---|---|
| リノベーション 形態 |
その他 | 家族構成 | |
| 築年数 | 42年 | 面積 | 74.00㎡ |
| 施工期間 | 3ヶ月 | 構造 | 鉄骨鉄筋コンクリート造 |
お問い合わせ先
〒980-0011 宮城県仙台市青葉区上杉3-3-21 上杉NSビル
TEL:022-721-7550