2026.08.19
有限会社中川正人商店(ASTER)
熊本市中心部の好立地に建つ、築43年・130㎡のヴィンテージマンション。
ゆとりある広さや眺望、建物そのものの質など、現在の新築では得にくい価値を持つ一方で、
内装や設備には築年数相応の古さがあり、これから長く住み継いでいくためには更新が必要な状態だった。
ただ、私たちはこの建物を「現代の住まいにつくり替える」だけでなく、
将来の住み手が再び大掛かりなリノベーションをしなくてもいい住まいにしたいと考えた。
今だけの完成形をつくるのではなく、時が経っても価値が残り、
家具やインテリアを変えるだけで、その時代の暮らしに合わせながら住み継いでいける住宅へ。
そのためのリノベーションが始まった。
中古住宅を買ってリノベーションする住まい方は、今や一般的な選択肢になった。
一方で、住む人が変わるたびに、その人の暮らしや好みに合わせて空間をつくり直す。
建築費も高騰する中、その繰り返しがこれからの住宅ストックにとって本当に最適なのだろうか。
社会デザイン研究者の三浦展さんは、これからは「リノベして住む」から「そのまま住み継ぐ」時代へ向かうのかもしれない。と語っている。
本計画は、弊社のモデルルームプロジェクトとして、未来の住まい手が“そのまま住み継げる住まい“のあり方を考えるところから始まった。空間の土台となる間取りや動線、設備は用途を固定しすぎずシンプルに整え、無垢材、タイル、塗装壁など、交換することを前提とせず、手入れをしながら長く使える素材を採用。断熱など性能も高め、将来変わらない土台をつくった。アクセントに地元で採れる石も、棚受け兼オブジェとして取り入れた。
一方、暮らし方や好みの変化は、家具やアートなどのインテリアで変えられる。
欧米の住宅文化のように、次の住み手が気に入ったインテリアはそのまま受け継いでもいい。
空間の土台は価値を更新して残しながら、インテリアを変えて住まいを住み継ぐ。
将来、リノベーションしなくてもいい住宅を、今、リノベーションでつくる。
それが、これからの住宅ストックに必要なリノベーションのあり方だと考えた。
| 費用 | 2900万円(税込) | 物件種別 | マンション |
|---|---|---|---|
| リノベーション 形態 |
中古を買ってリノベーション | 家族構成 | ファミリー |
| 築年数 | 42年 | 面積 | 133.00㎡ |
| 施工期間 | 3ヶ月間 | 構造 | RC造 |
お問い合わせ先
〒862-0976 熊本県熊本市中央区九品寺2-4-26
TEL:096-372-6882