2026.08.18
株式会社NENGO
建物が持つストーリーを活かすことが、この改修の出発点となった。解体時に現れた痕跡やコンクリート躯体の質感はあえて隠さず残し、エンジ色のレトロなタイルやトイレの装飾ガラスなど、現代的にも魅力ある要素はそのまま活かしている。団地に典型的な3DKの間取りは、光と風が奥まで通るワンルームへと再編。周囲に水回りやキッチンを配置し、洗面台はホテルライクに、キッチンはあえて対面式にせず壁付けとすることで、限られた面積でもゆとりあるダイニングを確保した。窓辺の断熱性能を高め、冬も暖かく過ごせる室内環境を整えている。個室が必要な場面ではカーテンで空間を仕切れるようにし、暮らし方の変化に応じて間取りを柔軟に使えるようにした。壁には経年変化を楽しめ、DIYで塗り直せるポーターズペイントを採用し、住み手が自ら愛着を育てる余地を残した。建物のストーリーに、これからの暮らしの物語を重ね、次の住み手へとつないでいく。
改修にあたっては、まず建物のストーリーを丁寧に読み解くことから始めた。解体の痕跡はあえて残すことで空間の表情として一部として活かしている。区切られていた洋室2室とリビングの壁を取り払い、光と風が奥まで通る一室空間に変更。窓辺の断熱性能を高め、既存では最低限だった断熱をアップデートし、冬でも暖かく過ごせる室内環境を整えた。水回りは、廊下から洗濯機が丸見えになる、脱衣がしにくいといった旧来のプランの弱点を見直し、洗面台をホテルライクなデザインに一新。キッチンはあえて対面式にせず、オリジナルの壁付けキッチンを採用することで、限られた面積でもゆとりのあるダイニング空間を確保している。トイレや設備機器は最新のものに更新し、ランドリースペースにもゆとりを持たせた。個室が必要な場面ではカーテンで空間を仕切れるようにし、暮らし方の変化にあわせて間取りをフレキシブルに使えるようにしている。タイルや無垢材、モルタルなど、時代を超えて愛される素材を選び、経年変化を楽しめる仕上げとすることで、新品のときより住むほどに味わいが増していく住まいを目指した。過去から受け継いだ建物のストーリーに、これからの暮らしの物語を重ね、次に住む人へと未来につないでいく一戸である。
| 費用 | 980万円(税込) | 物件種別 | マンション |
|---|---|---|---|
| リノベーション 形態 |
中古を買ってリノベーション | 家族構成 | その他 |
| 築年数 | 55年 | 面積 | 58.00㎡ |
| 施工期間 | 3ヵ月 | 構造 | RC造 |