2025.09.19
株式会社WAKUWAKU
 
                                この2LDK住戸は、南向きバルコニーに面した明るいLDKと、約6畳の個室2室、水回りを北側にまとめた効率的なレイアウトが特徴です。一方で、各部屋が壁で明確に区切られており、現代的な開放感や柔軟な使い方にはやや不向き。住まい方の多様化に対してアップデートの余地があります。
かつて多くの家族を受け入れてきた団地は、いまも街の風景に息づいています。しかし、暮らしのかたちや人々の価値観は当時から大きく変化しました。求められるのは、ただ間取りを刷新することではなく、現代の暮らしにふさわしい“心地よさ”を宿すこと。そのために「余白」というテーマを軸に団地をアップデートしました。
壁で細かく区切るのではなく、床の高さや素材、光のにじみでやわらかく境界をつくる。そうすることで空間全体がひとつながりとなり、自然な開放感と落ち着きを両立させました。玄関を開けた瞬間から広がる静けさ、暮らしを包み込むやさしい光と陰影。日常の延長線上に、ふと訪れる「心地よい非日常」を重ねています。
開放感と落ち着き、機能性と美しさ。そのどちらも損なうことなく、住まいの本質を改めて見つめ直しました。余白を宿すことで、心が自然と整い、暮らしが静かに豊かになる。団地という日常的な器に、これからの暮らしの可能性を描き出した住まいです。
| 費用 | 1120万円(税込) | 物件種別 | マンション | 
|---|---|---|---|
| リノベーション 形態 | その他 | 家族構成 | その他 | 
| 築年数 | 57年 | 面積 | 45.43㎡ | 
| 施工期間 | 3ヶ月 |