リノベーション事例

2025.09.12

元・米賃物件、100㎡超えのひとり住まい

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株式会社アートアンドクラフト

米賃物件として新築されたアパートの一室。100㎡を超える広さに、メインとは別に主寝室にもバスルームが備わるなど、米賃ならではの間取りでした。
一般的な米賃物件は、築年数が進むと経年劣化や、年々厳しくなる検査基準に対応できず、中古市場で売買されたり、家賃を下げて日本人向けの賃貸へ移行するケースも少なくありません。しかし、あくまでアメリカ人向けに用意されたこれらの物件には、高電圧の海外製家電に対応したコンセントやビルトインのオーブンなど、日本人にとっては過剰な設備が多く、そのままでは住みにくい面もあります。一方で、眺望の良さや広い庭といった好条件を備えていたり、日本の一般的な住宅には少ないおもしろい間取りや広さを持つ建物も多く見られます。そのため、日本人が“他にはない自らの住まい”として選ぶには、絶好の物件だと言えます。

米軍関係者向け賃貸、通称“米賃(ベイチン)”。家賃収入が高く、沖縄では人気の投資対象です。そのアメリカ人の生活様式に合わせて設計された100㎡超の空間を、自邸として贅沢にリノベーションしました。
目指したのは「余白とストレートで魅せる整然とした暮らし」。生活感を削ぎ落としつつ、ただシンプルなだけではないデザイン。大きな家具がゆったりと並ぶリビングは、顔なじみの友人を招いて楽しむ場に。残したもうひとつのバスルームと個室は、泊まりに来た友人が気兼ねなく使えるよう配慮しました。もともとは玄関で靴を脱ぐ習慣のない外国人仕様のため、室内は土足利用を前提とした直張りビニル床タイル。よって、床下のスペースがなく、キッチンを含む水回りは既存位置を活かしました。内装は同色のビニル床タイルに貼り替えて空間に連続性を持たせ、リビングには天然石を薄く加工した「ストーンベニア」でアクセントを加えました。
リビング奥の書庫スペースには約3,000冊の漫画や書籍が整然と並び、まるで漫画喫茶のよう。設計打合せ中、「段ボール箱で眠っていた本に日の目を見せられる!」と施主が目を輝かせていた姿が印象的です。今はまだ空いた棚も、趣味の品々で徐々に埋まっていくことでしょう。一見生活感のない住まい。しかし、その奥には、この元・米賃物件ならではの広さと好条件を持ってしてできた、推しと真剣に向き合える空間がありました。

費用 2700万円(税込) 物件種別 マンション
リノベーション
形態
中古を買ってリノベーション 家族構成 一人暮らし
築年数 19年 面積 132.37㎡
施工期間 3ヶ月

間取り

BEFORE 3LDK

AFTER 2LDK

お問い合わせ先

株式会社アートアンドクラフト

〒530-0043 大阪府大阪市北区天満2丁目6-20

TEL:06-6443-1350

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