リノベーション事例

1997年に建てられたマンションは、内装も当時の趣きが残り、畳の部屋や奥まったキッチンなどがあった。リビングダイニングはわずか10帖と家族で住む想定には狭い間取りだった。さらに、キッチン横にデッドスペースがあり、ダイニング側には壁に向かったカウンターが2面、ダイニングテーブルを置くとより狭さが強調される間取りだった。設計と営業チームで打ち合わせを重ね、昨今のトレンドなど意見を出し合いながらプラン検討を重ねた。東京駅にほど近く、新幹線など移動が多い方に人気のエリア需要に合わせ、使い勝手の良さはもちろん、家に帰ったときにほっと癒されるような住まいにリノベーションした。

本物件は、オーダーリノベーションの設計チームが買取再販物件の設計を手掛けたシリーズの一つである。一般的に買取再販物件はどんな方でも暮らしやすくなじみやすい設計を施すが、本物件では画一的な設計プランではなく、詳細なペルソナを作りプランを練った。
まずは、外出や出張が多い単身者やDINKSをペルソナに設定、忙しい生活を送る方が、家に帰ってリラックスできて心安らぐ住空間を目指した。
3LDKで窮屈だった間取りは2LDKに変更し、内装もすべて一新することで、各空間をゆったりと使えるように設計。
玄関を入ると、その横にガラス扉で仕切られたタイル張りの部屋がある。ここはSOHOのように使ったり趣味に部屋にしたり、住む人に合わせて自由に用途を決められる多目的スぺースだ。
玄関からLDK間の廊下に設けたニッチや棚は、本や小物など飾ったり、住む方の趣味や嗜好を表すことができる。
LDKの壁には緩やかな曲線を描いたリブ材を採用し、リビングに入ると優しい木の色が目に入る。家事の面倒を極力減らせるよう、キッチンは収納棚やごみ箱スペースなど、機能面を充実させた。また、壁掛けテレビ用の金具や収納棚、クローゼットなど設備を充実させ、家具を持たずに暮らせるライフスタイルの実現を目指している。

間取り