2025.08.15
リノクラフト株式会社
評判の飲食店や雑貨屋にほど近い、閑静な住宅街にある当物件。
だが接道は狭く、競売寸前だったこの住まいは荒れ放題でひどい状態であった。
しかし施主夫妻は「知恵と工夫で克服できそうですよね」と、この家での豊かな暮らしを確信しているようであった。
そこで国交省のガイドラインを精査し、適法なリノベーションの在り方を模索。識者と協議しながら慎重に計画を進めた。
大手「ガリバー」が建築する「型式適合認定」の住宅は、構造計算に必要な資料が非公開で、リノベーションの可能性を大きく阻んでいる。それらの優良な住宅ストックは、全国に凡そ250万戸。
この市場の転換を促すことは、私たちの大きな使命ではないか。
業者・業界の垣根を越え、知恵とプロセスを共有し合う。
質の高い住まいを、適正な価格で供給する。
自由で軽やかな、1点物のリノベーションの意義を改めて問う。
『主要構造部の過半を超えなければ大規模の修繕には該当しない(要約)』(愛知県建築基準法関係例規集 : 基準総則 用語の定義16-3)
ガイドラインに記載されたこの一文は、今後のリノベーション業界における一筋の光である。
小規模事業者である私たちが「型式適合認定」の制度を採用する大手ハウスメーカーの住宅をリノベーションをするのは、不可能に近い。私たちは、冒頭の一文に突破口を見出した。
1階の床は解体(主要構造部の対象外)、主要構造部である2階の床は既存に仕上げ材を重ね、外壁は既存サイディングの上にカバー工法で仕上げる。(国土交通省:外壁の改修に関する建築基準法上の取扱い2/2)
上記は「大規模の修繕には該当しない」。翻って、これは大手「ガリバー」の丈夫で強い躯体を傷つけず、そのままに生かす方法でもある。
自身の制度に縛られた巨大な「ガリバー」を「小人」である私たちが知恵と工夫で解き放つ。
「4号特例縮小」で大規模なリノベーションに高いハードルが課せられたかのように叫ばれているが、ガイドラインに照らして適切な運用をしていけば恐れることはない。
戸建リノベ市場が縮小していると言われる今こそ、力を合わせて「ガリバーを解き放て!」
住むことの自由をもう一度。前途ある若い世代に豊かな暮らしを。
私たち小人の冒険はこれからだ。リノベーションの未来は明るい。
費用 | 2250万円(税込) | 物件種別 | 一戸建 |
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リノベーション 形態 |
中古を買ってリノベーション | 家族構成 | 二人暮らし |
築年数 | 36年 | 面積 | 117.62㎡ |
施工期間 | 5ヶ月 |