2024.09.11
株式会社東輝建設
40年間香港にお住まいだったシニア世代のご夫婦が、帰国を機に選ばれた物件は
川沿いに200本近くもの桜の街道を望めるすばらしいロケーション。
しかし、内見時には何度も『暗いねぇ。』という言葉が聞こえてきました。
さらに、管理組合の規制が厳しく間取りも床材も変更は不可。
様々な制約の中で既存形状をのこしつつ、最大限の明るさと開放感、そして日中もご在宅のご夫婦がゆったりとくつろげる空間作り。
陰影をも魅力とした落ち着いたインテリアとすることが課題でした。
海外生活から和の趣へ。格子・竹・畳、ご主人様からはそんなキーワードが聞こえてきました。
香港のご自宅から比べると決して広くはない日本の住まいで、まず玄関ホールに広がりを感じます。
これから年齢を重ねていかれるご夫婦が靴の脱ぎ履きもスムーズに行える腰掛は、四季の草花やオブジェを畳上にも飾ります。
和モダンより優しく、ジャパンディより伝統和の要素を取り入れました。
見た目の派手さはないけれど細部に宿る繊細なおもてなしの心です。
リビングに向かう廊下では、縦格子が織りなす洗練された空間。
リビングへは区切りながら繋ぐ。ガラス引き戸の採用で暗さの軽減だけでなく、そこにいる相手の気配を感じることができます。
キッチン天井の格子は廊下からのつながりを持たせ、新しい設備機器と並ぶ三角形のジオメトリックパターンも
目地に深川鼠色、古典色を用いれば、鱗文か麻葉のような伝統文様に感じます。
格子と同素材のリビングのローカウンターは長さ4.2m。ボリュームは収納力だけでなく大型の盆栽を飾れるスペースとなっています。
香港からお持ち帰りになった竹製の家具を合わせで置かれ、桜の時期には一日中
窓の外を眺めていられる至福の時間が訪れる事でしょう。
費用 | 2500万円(税込) | 物件種別 | マンション |
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リノベーション 形態 |
中古を買ってリノベーション | 家族構成 | 二人暮らし |
築年数 | 32年 | 面積 | 146.04㎡ |
施工期間 | 2ヵ月 |