リノベーション事例

築33年、44㎡・2DKのお部屋。お一人暮らしにちょうどいい広さのお部屋ですが、田の字型の間取りがお部屋を窮屈な印象にさせていました。デザイナーである施主様はお家が仕事場であるため、この広さでどのようにワークスペースを設けるか、またお仕事柄にふさわしいデザイン性の高い住まいをどのようにつくりあげるか、が課題でした。

デザイナーのI様がご購入されたのは、44㎡のお部屋。アトリエ兼プライベート空間をコンパクトな空間を、贅沢にお使いいただけるように、思い切った間取りを提案しました。

それは空間を「斜め」に区切るプラン。まずホールとリビングを繋ぐ廊下を、リビングに向かって幅が広がる台形状に。廊下の天井にはナラの板張りにして無機質な中に木のあたたかさが加わります。
リビングより一段低く。廊下を進むと徐々に視界が開け、リビングに奥行きと高さを感じられるようになりました。天井の段差部分にしつらえた間接照明は、リビング空間にやわらかな明るさと光と影を届けます。

リビング奥のワークスペースも「斜め」。段差でリビングとワークスペースに境界をつくり、公と私の空間を分けました。一段上り下りするだけでON/OFFのスイッチがカチッと切り替わるのを感じます。グレイッシュな空間に映える、木のカウンターデスクは造作品。シンプルなコの字形状のデスクですが、柱を利用した本立て、デスク廻り三箇所に設けたコンセントと、I様のお仕事に必要十分な機能を備えています。

空間に合わせてご購入されたソファも斜め置きに。縦・横だけでない、「斜め」を取り入れた空間設計が、お部屋を面積以上に広く、無駄のない空間に仕上げてくれます。
デザイナーをしているIさんの住まいに寄り添った洗練された住まいとなりました。

間取り