リノベーション事例

2020.09.23

地域のフラッグシップ百貨店鳥取大丸を、消費者の場から当事者の場へ

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株式会社ブルースタジオ

鳥取大丸は長きに鳥取駅前を見守り、鳥取市の発展を支えてきた。しかし全国の地方百貨店と同様、地方郊外の大規模商業施設の進出、またネット販売事業の拡大により業績不振に陥っていた。
昭和50年竣工の黒川紀章氏による設計のRC造地下2階地上5階建ての現在の建物は、時代の変化と共に利用方法の変化、経年劣化が進行していた。外観上の特徴である5階南側の開口部は、カーテンで覆われており今回の改修工事では駅前を見渡すことのできる共用の展望スペース(催事スペース)へと改修し自然光が入る店内と、駅前からも内部の賑わいがみえるよう提案。また屋上は、展望エレベーターから以外の動線がわかりにくく、繁忙期以外、来館者の利用がまばらであった。日常的な利用を促す為、5Fエスカレーターから屋上への階段を結ぶ廊下を「アベニュー」としてデザイン。5Fから屋上へと自然と誘導する提案を行った。

80年以上に渡り鳥取のフラッグシップ百貨店であり続け鳥取市民の誇りでもあった「鳥取大丸」は、全国の地方百貨店と同様売り上げが低迷し2018年には百貨店本部からの資本引き上げが決定。地元企業を中心とする新会社に経営が移行することで存続が決まった。鳥取大丸新経営陣は経営改善にあたり「鳥取を笑顔の溢れる街にする」というミッションを掲げ、再び鳥取大丸を“人々が集う場所”となるべくリニューアル計画を立ち上げた。

中でも最上階の5階と屋上を新生鳥取大丸のコンセプトフロアと位置付け、従前の百貨店機能を根本的に刷新し、チャレンジショップ、シェア店舗、シェアキッチンを核とする市民参画によって賑わいを創出する「TOTTORI PLAY’S(トットリプレイス)」として2020年4月オープン。運営は鳥取大丸自身が行う。同フロアには鳥取市の男女共同参画センター「輝なんせ鳥取」を誘致。「消費者の場から当事者の場へ」というコンセプトのもと、鳥取大丸と鳥取市が起業支援などを含む運営コンセプトで手を組み、官民連携で市民の「やってみたい」(新規創業のきっかけ)を支える。

”PLAY'S”に込めた意味とは、あそぶ、楽しむ、はじめる、参加する。長きにわたりあまねく鳥取市民に愛されてきた「鳥取大丸」だからこそ、ここを起点に新たなコミュニティやそこから始まる文化が市民の能動的な力によって生まれることを願っている。

費用 物件種別 その他
リノベーション
形態
その他 家族構成
築年数 50年 面積 999.99㎡
施工期間 非公開

備考

https://tottori-plays.com/

間取り

BEFORE  

AFTER  

お問い合わせ先

株式会社ブルースタジオ

〒104-0045 東京都中央区築地4-5-9 築地安田第2ビル4階

TEL:03-3541-5878

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