2020.09.23
リズム株式会社
コロナ禍で拠点の分散をするために選んだのが、東京都渋谷区にある築36年のマンションの一室。室内は綺麗にリフォームされているものの、ユニットバスやミニキッチンなど、設備面に古さを感じました。ワンルームマンションによくある縦に長い間取りで、開口部が奥にある為、昼間でも薄暗い印象でした。水回りとキッチンをコンパクトに配置し、居室を広く取ると共に、開口部に近い部分をタイル仕上げとすることで、明るく心地よい執務スペースを作る計画にしました。解体や壁の塗装にはスタッフも参加し、自らの手を加えることで、自分の家の様に愛着の持てるオフィスとなりました。
600を超える賃貸物件をリノベーションしてきたREISM(リズム)が手がけたオフィス。スタッフ3〜5名程で働くことを想定し、26㎡のマンションの一室を使用しています。ここでは、オフィスに必要とされてきたデスクは存在しません。リモートワークの導入で、オフィスの必要性が問われ始めた際、「オフィスは本当に不要なのか?」と考えた時に、たどり着いたのが六角形のユニットでした。オフィスの本質は、“仲間が集まり、会話することで一人では解決できない課題に取り組める場所”ではないでしょうか?この六角形のユニットはスタイルを限定せず、会話したい時はくっつけて、集中したい時は離してと、簡単にレイアウト変更可能に。また、ワークショップなど人が集まる拠点としても使えるなど、柔軟に形を変えることができます。天板にはリノリウムやモルタルなどを使用し、経年変化を観察できる機能も持たせました。将来、人員が増えて移転することになっても、壊すのではなく次の住まい手に引き継げる様に、ユニットバスや洗濯機置き場をあらかじめ想定した作りに。学校の教室を想起させるパーケットフローリングや、鉄素材など時間の経過で味の出る素材を用いて、永く愛着の持てるモダンテイストに仕上げました。今後は、オフィスとしてだけではなく、メンテナンスワークショップを通じて、愛着を持って家を育てることの楽しさを共有できる場所になることを期待しています。
費用 | 462万円(税込) | 物件種別 | マンション |
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リノベーション 形態 |
その他 | 家族構成 | その他 |
築年数 | 40年 | 面積 | 26.01㎡ |
施工期間 | 40日間 |