リノベーション事例

2020.09.08

倉庫ビルからアート文化を開化するアートストレージホテルへ

  • 首都圏

株式会社リビタ

ものづくりの街である墨田区本所。
54年前に玩具メーカーの倉庫ビルとして建てられた本建物は、その後オーナーが変わり、数年の間活用がされていなかった。
建物の随所に漏水が確認されたため、屋上防水は全面撤去後に新設し、多数あった外壁クラックは補修をした。また、耐震性能が現行法規を満たしていなかったため、耐震補強工事を実施。建物の特性と、工期、コストの面からSRF工法という柱巻工法を採用した。天井高4.5mの地下空間があったため、スロープでの車両の搬入が可能であった。

東京都墨田区にある築54年の倉庫ビルをホテルへコンバージョン。
駅から徒歩8分、市街地から少し外れた立地は、ホテルとしては恵まれた立地ではない。元駐車場であった地下空間は、天井が高く魅力であったが、客室化できず収益に貢献しづらい。そのため、広い共用部を限られた投資の中で改修し、立地条件を覆す高い目的性を創出するために、アート作品を公開展示する収蔵庫をホテルの共用部に組み込むことにした。
通常アートギャラリーは作品を保管する為に高い賃料を払うか賃料の安い遠隔地に倉庫を借りている。ホテルの地下空間とグランドフロアを複数に区画しアートギャラリーに収蔵庫として廉価に貸し出す代わりに、宿泊者が見て楽しめる様に数点展示してもらうルールを設定している。これによりアートギャラリーは作品保管の場所や賃料のストレスが軽減され、ホテルはコンテンツ及び付加価値を得る。
さらにホテル全体もアートストレージと見立て、館内に収蔵・展示する作品のアートコンペを開催。コンペには235点の応募があり、16作品を館内に収蔵・展示している。
KAIKA(カイカ)という施設名称には、見せる収蔵庫を意味する「開架」という意味に加え、日本のアート文化を広め「開化」させたい、さらに将来的にはアーティストの才能「開花」をサポートしたい、という想いが込められている。前述のコンペはその一環で、今後も開催することを予定している。

費用 物件種別 その他
リノベーション
形態
その他 家族構成
築年数 58年 面積 999.99㎡
施工期間 9ヶ月

間取り

BEFORE 元倉庫ビル

AFTER エントランスから

お問い合わせ先

株式会社リビタ

〒153-0062 東京都目黒区三田1-12-23

TEL:03-5656-0080

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