リノベーション事例

団地の心地よさを保った、56.87㎡・3DKの間取り。だが1977年に建てられ、老朽化が進む団地である。近年更なる発展を遂げている博多駅へ続くJR東福間駅が徒歩圏内、市内からも車で約40分の立地にもかかわらず、現代のニーズにそぐわず空室の多さが目立っていた。まるで、建物だけ時間が止まっているようであった。

福津市に建つ築38年のこの団地は、空室に悩まされていた。8棟・全戸数160戸ある団地で、空室は82戸。豊かな自然や、便利の良さを兼ね備えながらも、空室は増すばかり。そこで福津市の名称に込められた「幸福や多くの人が集まる津（港、場所）」を取り戻す為、このプロジェクトは動き始めたのである。但し、大きな課題に直面する。今回の依頼主である福岡県住宅供給公社は、空室対策を模索していたが、年間の予算が限られていた。莫大な費用を掛けられないのであった。そこで、弊社の空室対策事業「0円リノベーション・フリリノ」を奨励した。フリリノでは、賃貸市場のマーケティングから費用負担、賃貸募集斡旋まで行う。オーナーがリスクやデメリットなく空室対策が出来る仕組みにより課題を乗り越えた。設計面ではリーシングの現場の声を取り入れ、広々としたLDKやプライベート空間を設けた。「ファミリーから単身層まで幅広く、のびのび充実した暮らし」を創り上げた。内装面は全体的にシンプルさを追求。入居者拘りの家具がマッチする様、あえて簡素的に仕上げた。フリリノと団地を掛け合わせる事で、団地再生という新しい事業モデルが出来上がった。

備考

間取り