2016.10.04
株式会社アートアンドクラフト
沖縄には独特の建築文化があります。風土を意識した建物や、アメリカ文化に影響を受けた建物。その多くはコンクリート造であることが特徴ですが、1975年頃をピークに十分に除塩されないままの海砂が生コン用の資材として使われていた事実があり、そのためか「鉄筋コンクリートも大して長持ちしない」と思い込んでいる人も多いのが実情です。
アメリカ統治時代の1970年建築のこのモーテルは、2013年まで40年以上営業されていました。しかし晩年は雨漏りの影響などで傷んで使えない部屋も多く、実際に稼働している客室はわずかでした。ご縁があり前オーナーからアートアンドクラフトが経営を引き継ぐことになり、本モーテルの再生計画は始まりました。
リノベーションにおいてコストバランスはとても大切です。建物のシェルター機能を全うに使えるように修復する「躯体補修」費用。設備配管の取り換えなど電気や給排水の「インフラ補修」費用。それらは必須であるため削ることはできません。またホテルとして最低限必要な「家具インテリア代」、植栽や屋外サインなど「ランドスケープデザインの費用」を確保すると、事業収支上リノベーションの造作にかけられる費用は十分には残っていませんでした。でもそこからがプロとしての腕の見せどころであり、これまでのホテルの常識を見直し、割り切るところは割り切るなどして、他にはないデザインのホテルができあがりました。
場所は日米のカルチャーがボーダレスにまじりあう沖縄本島の中部地域。これまで海沿いのリゾートホテルばかりが注目を集めてきた沖縄のホテルシーンにあらたな旋風を巻き起こしたい!と考えています。
費用 | 物件種別 | その他 | |
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リノベーション 形態 |
家族構成 | ||
築年数 | 55年 | 面積 | 605.13㎡ |
施工期間 | 2014年3月〜2015年12月 |
お問い合わせ先
〒550-0003 大阪府大阪市西区京町堀1-13-24-1F
TEL:06-6443-1350