リノベーション事例

2019.08.27

築90年の母の実家を、町の顔になる大人が嫉妬する子ども服店に

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株式会社ヴィリオ

 お客様は創業32年の子供服を中心とした老舗セレクトショップブランド。国内のハイセンスブランドを数多く取扱いながら、オリジナルの服や小物も展開することでレトロの町「門司港」のほか、「博多阪急」にも店舗を構える福岡のお母様層に人気が高いお店です。このセレクトショップは現在60代のご夫婦が創業し、現在は息子さんも経営に加わっているのですが、今回の依頼はその息子さんから「母が生まれ育った実家があり、創業の地でもある行橋の町でブランドの未来をつくりたい」という想いからご相談をいただきました。
 リノベーションの依頼をいただき、現地を見に行くとそれは築年約90年の元茶舗兼住居という物件で、商店街の一角にありましたが長らく空き家となっていました。ただ、お店の舞台はその商店街でも特に目立つ角地にあり、2〜3年後には店の前の通りの先に大きな図書館が出来ることが決まっていました。

 物件は昭和初期に建てられた木造建築でしたが、構造はしっかりしており梁や床柱には時を経たからこそ生まれるビンテージの魅力がありました。また、元々が茶を売る店舗部分と住居部分に分かれたレイアウトになっていたので歴史が育んだ価値を活かすため、構造上抜けない柱は残しつつ補強を加えていく選択をしました。
名残のある梁や床柱をアクセントとして見せつつ、元々あった段差を活用して「フロア部分」と「小上がり部分」で店内空間を2つに分けて、スムーズに「子ども服」「小物」「母親向けの婦人服」を展示できるようにする工夫で、総体的な建築費用を圧縮。構造変更の費用を下げた分、逆にお店の入口は従来あった2箇所の入口ではなく、従来は壁であった通りに面した角を開口部とすることにしました。通りからお店の中が見えることと併せて、外部ファサードには電飾をいれた看板を設置。このエリアは周辺に街灯がやや少ないため、あえて夜も電気をつけておくことで、町の中に「ほっとする灯り」を加えました。
 無事お店がオープンした後に伺うとそこには嬉しそうに仕事をされる依頼主の息子さんとお母様の姿がありました。1986年の創業からショップを育ててきたお母様にとっては生まれ育った町のお店には格段の愛着があり、ここでまた「美しい子ども服を届けたい」「大人が嫉妬する子ども服」というブランドの新しい歴史がはじまりそうです。

費用 750万円(税込) 物件種別 一戸建
リノベーション
形態
持ち家のリノベーション 家族構成 その他
築年数 97年 面積 92.38㎡
施工期間 1.5ヶ月

備考

設計・施工;株式会社ヴィリオ

SHOP DATE; mammy baby FLAGSHIP
〒824-0003 福岡県行橋市大橋3-5-16
TEL : 0930-22-0117
https://www.mammybaby.jp/

間取り

BEFORE 店舗部+1L

AFTER 2ステージフロア

お問い合わせ先

株式会社ヴィリオ

〒802-0002 福岡県北九州市小倉北区京町1-4-11 ヒガキビル3F

TEL:093-883-7188

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