2019.08.27
株式会社タムタムデザイン
おばあちゃんの畑と実家に挟まれた築43年の納屋は外壁が老朽化し、使われなくなったクレーンや農具が置かれていた。中央の吹抜け部分は天井が高く、小屋組の丸太梁がなつかしい昔の風情を醸し出している。
市街化調整区域における開発や増築は困難である。かたや先々代が建てた納屋はしっかりとした丸太の在来工法で建築当時の職人の粋を感じるものである。祖父の代から母親と2代に渡りこの建物を納屋として使用してきたが、3代目に移行する際には時代の流れもあり、納屋という機能は必要ではなくなった。受け継いだ娘はこの愛着のある納屋を、地域のコミュニティにしたく、またこの調整地域においてどのような用途にするか色々思案、模索し、行政の解釈に苦労した。あらゆる可能性や許可の範囲を幾度となく行政に相談し喧々諤々、目的に一番近い用途である「カフェ」に用途を固めることで市街化調整区域における用途変更を可能にした。調整区域における制限の多さをクリアした物件である。築44年という構造体がとても頑丈に造られた小屋組みはそのまま生かし、室内側に表すことで歴史を感じる様に内装設計を行った。施主3代に渡り受け継がれてきたこの建築は現在に必要な地域のカフェ併設の機能として生まれ変わり、過疎化しているこの地域に新たな息吹をふかし始めた。
費用 | 900万円(税込) | 物件種別 | その他 |
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リノベーション 形態 |
持ち家のリノベーション | 家族構成 | その他 |
築年数 | 49年 | 面積 | 99.41㎡ |
施工期間 | 3ヶ月 |
お問い合わせ先
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