リノベーション事例

2019.08.24

100年超えのバトンリレー

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有限会社ひまわり

北九州市中心部へ渋滞知らずのモノレール通勤・通学が出来るベッドタウンとして賑わってきたRC造5F建 公団分譲の団地「志井サンハイツ」。
中心部の喧騒から20分離れるだけで緑豊かな山に囲まれる落ち着いた住環境のもと、全27棟から形成される大型団地であったことからファミリー層を中心に子供の笑顔が溢れていた。
しかし築後30年を経過したあたりから当時の住宅一次取得者が車椅子・介添えが必要な方と同居するケースや、自身も階段4F・5Fの毎日の昇り降りが難しくなるなど北九州市の高齢化率(30%)を如実に表すかのように4階、5階の空き家が目立つようになった。
再販事業に取り組む我々にとっては当団地以外の様々な物件と比較するからこそ、この団地の持つ豊かな敷地・緑・立地・管理状況など総合ポテンシャルが素晴らしいものと理解しておりこのまま団地が荒廃していくのは問題だと考え団地再生プロジェクトを始めた。

北九州市の南北を縦断するモノレール終点駅から徒歩5分。団地内の隣棟間には公園や緑道が整備され第一回北九州市都市景観賞を受賞した緑豊かな住宅団地「志井サンハイツ」がある。
当団地もまた全国の5F建、階段団地特有の空き家問題を抱える。毎日の昇り降りをフィットネスと捉え自宅にジムがある5Fの家など階段を受け入れる世帯に訴求する家づくりを2017年からの2年間で進め、3F→1件、4F→3件、5F→2件と計6件の団地内リノベを行ってきた。合計再販価額7810万円。
6件合わせてやっと首都圏新築マンション一戸ほどの価額(平均販売価額6137万円(2019年上半期))だが、6世帯分の新たな物語と笑顔が生まれ売主6名の資産売却の一助となった点は価額以上の効果を生んでいる。リノベ後の再販価額は一戸平均800万円UPとなり結果的にその後売り出される団地内の“未”リノベ物件の販売価額は一戸平均250万円UPと団地全体の売買事例・資産価値を押し上げた。公共事業とは異なるが団地年齢が30歳を超えた今でも35年住宅ローンを組む新居住者が増える現実は、住宅という「個」が年月を経て長く繋がっていくことで「面」となり、地域コミュニティや住民自身の循環を促し海外のように築後100年超のヴィンテージ団地も夢ではない。再販業者として本取組みを継続し先人達の残した大切な「志井サンハイツ」というバトンを後世に手渡したい。

費用 3750万円(税込) 物件種別 マンション
リノベーション
形態
リノベーション済み物件 家族構成
築年数 39年 面積 420.00㎡
施工期間 2年

備考

プロデュース:OLDGEAR

間取り

BEFORE ファミリー

AFTER ファミリー

お問い合わせ先

有限会社ひまわり

〒802-0061 福岡県北九州市小倉北区三郎丸3-14-22 石橋ビル3F

TEL:093-922-6438

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