2019.08.16
株式会社水雅
初めて現場調査で訪れたときは、正直中に入るのを躊躇する雰囲気があった。
いつから人が住んでいないのかを想像できないほどかなり傷んだ状態。
建物自体からも放ったらかしにされすぎて「入ってほしくない」ようなオーラを感じつつ現場調査を行った。
「入ってほしくない」ようなオーラとは裏腹に、また人が住めるような建物になりたい、そんな建物の気持ちも感じた。
施主の希望はもちろん「また人が住めるような建物になりたい」という建物というもう一人の依頼者の気持ちを大切にしたい、そんな想いでプランを検討しました。あらゆるものが朽ちていました。建物が泣いているがごとく雨漏りもありました。構造は鉄骨+レンガという作り、しかも両隣との間には人が入れる隙間がなく断熱ナシ、仕上げナシのナシナシ状態で建物内部が外部状態。施主は海外の方で海外の学生のためのシェアハウスにしたいとのとでした。初めて日本に来るような学生達に「外」で生活させるわけには行きません。しっかりおもてなしせねばということで、内装を壊したあとはしばらく放置。雨が降ったあとの確認を何度か繰り返し、また雨漏りの疑いのある箇所には水を流したりしながら可能な限り雨漏りの原因を調査して建物内側には水が入って来ないように対処。しっかり断熱も行いました。工事は進み、完成した状態からは以前がどんな状態であったか想像もできないほどキレイになりおもてなしの準備が整いました。引渡しのとき、施主もとても喜んでくれていましたが、「もう一人の依頼者」にも喜んでもらえているように感じられました。「また住めるようになったからウチにおいで!」と問いかけられているようでした。今回のようなそのままでは人が生活することができない物件は今後ますます増えるはずです。周りの環境等も鑑みより建物が活きる提案していくこと重要だと感じました。
費用 | 1600万円(税込) | 物件種別 | 一戸建 |
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リノベーション 形態 |
中古を買ってリノベーション | 家族構成 | その他 |
築年数 | 49年 | 面積 | 58.33㎡ |
施工期間 | 5ヶ月 |