リノベーション事例

「壁構造」のマンションは、あまり間取りを変えることができません。リノベしにくいイメージの壁構造マンションですが、その特徴を理解し生かすことになりました。

「壁構造」は、邪魔になる柱や梁のないシカクイハコなので、「無機質×シンプルが好き」というIさんにはぴったり。LDKと子供部屋の間に、分厚い壁のトンネルをつくりました。実はこの壁、耐力壁＋子供部屋の収納。分厚い壁を、さらに分厚く。そこに、木枠をあしらいます。子供部屋からのぞくと、フレーミングされたLDKのスペシャル感がすごい！
シンプルを極めるため、仕上げや見せ方にもこだわります。天井は取り払い、キレイ目なモルタル仕上げ。もともと左官仕上げの少し黄色がかった塗り壁も、その上からライトグレーに塗装し直し。床はオークの表情がわかるくらい薄く白く。シナベニアのテレビボードは、モルタルとのバランスを大切に、繊細にデザイン。Iさんのアイデアで、手がかりの上に黒のラインをスーっと入れて。独立型の壁付けキッチンは、L字型にするアイデアで、冷蔵庫スペースを確保。食器や家電を置く棚もリ同じシナベニアで、「玄関から見たデザイン」にこだわりました。棚の両側がLDKとゆるやかにつながります。「壁構造って、正直どうかな？と思いましたが、厚みのある空間を提案していただいたおかげで、自分のビジョン＋αな仕上がり、気に入っています」とご主人。「キッチンの大きな開口部のおかげで、風通りもよく、キッチン→ダイニングも使いやすいです」と奥さまもニッコリ。

間取り