リノベーション事例

2018.08.28

終わらないオフィスづくり「リビングプロジェクト」

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株式会社リビタ

株式会社リビタは設立13年になる。会社の成長とともに事業が増え、過去3年で社員数は2倍以上に急増した。執務・接客スペースの床面積不足はもちろん、事業領域の広さから社員同士のコミュニケーションが難しくなるなど、様々な課題がうまれていた。

創業以来過ごした渋谷から新たに働く場として選んだのは、恵比寿駅徒歩6分、1990年築3階建てのビル。御影石・大理石貼りが印象的な建物で、エントランスに面して竹林の中庭がある。建物からはいわゆる「日本の会社」を強く感じ、その時代ならではの拘りが端々に散りばめられていた。

かつてない速度で変化し続ける現代において、あるべき姿として目指したのは「その場や活動自体が変化し続けられる状態」をつくること。そのため負担増を承知の上で、あえて大きな工事を行う前に移転し、これまで通りの仕事をしながら社員全員でオフィスの企画・実践をすることとした。

企画にあたっては
「多様性を受け入れる場づくり」「変化に対応できる柔軟性」
「アイデアや価値をシェアから生む」「豊かなワークスタイルの確立」の実現を目指した。

建物内は1階を最もパブリックな場として設え、上階に行くほど徐々にプライベート性を高める構成に。

社員はその時々の働き方に合わせ、自由に居場所を選ぶ。
待合スペースでは創業時から大切に使い続けてきた「リビタボックス」が来訪者を迎える。
打合せの場はオープンにし置き家具中心に構成することで、使い方に応じたレイアウト変更にも柔軟に対応。
個室には築100年の洋館から救い出した扉を再利用し、内装はそれぞれ違ったコンセプトに。
大きなキッチンには、経年や手入れで風合いの変わる「やわらかいタイル」を貼った。
デスクやハンガーラックは、手を加えやすいように木材の単管「モクタンカン」で制作。
受付には異なる時間や素材をつなぐリノベーションの象徴として、伝統的な木組みの技術(斗きょう)を、モクタンカンで再現している。

全体を通してデザインの統一性ではなく多様な場づくりを優先した。
これらを社員自ら手を動かし創ってきたが、一つ一つは一例に過ぎずこれが完成ではない。
リビタはこれら一連の活動を「リビングプロジェクト」と名付け、働く場づくりの概念を超え、暮らしそのものの実験の場としてこれからも変化させ続ける。

費用 物件種別 その他
リノベーション
形態
その他 家族構成 その他
築年数 33年 面積 999.99㎡
施工期間 2017年11月~2018年3月

備考

デザイナー tono小野司、LINEs AND ANGLEs 西脇佑、point長岡勉、A+Sa荒木源希
家具ファシリテーター:スタジオアナグラム橘昭仁、Acht 田中敏憲

間取り

BEFORE 一棟まるごとオフィス

AFTER 一棟まるごとオフィス

お問い合わせ先

株式会社リビタ

〒153-0062 東京都目黒区三田1-12-23

TEL:03-5656-0080

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