リノベーション事例

2018.08.27

find the value…価値を見出す ~木造倉庫をアンティークショップへ~

  • 関西
  • 家全体
  • 水まわり
  • 屋外
  • 耐震補強
  • 断熱改修

株式会社河原工房

都心に近い下町には、使われなくなった倉庫や町工場が点在している。
この倉庫もまた…大阪から一駅という便利な立地でありながら、借り手がいない倉庫
として佇んでいた。
建物の歴史は、1950年代、アメリカ軍人が日本を離れる際に出る家財道具を
売買する為の、保管用倉庫として建てられたものであった。
木造トラス構造、年を経た…古びた梁は、この街の歴史と共に、時を刻んできた。
物販(店舗)としての利用はいままでなかったが、アンティーク家具を取り扱う事が
この倉庫が建てられた由縁とも重なり、オーナーが見出した価値をカタチにすべく、
リノベーションがスタートした。

『Find the value…価値を見出す』これがこの店のコンセプト。
下町風情漂う住宅街の中、この倉庫はオーナーに見出され、街の景色を受け継ぎながら、アンティークショップとして蘇った。
築60数年となるこの倉庫は、木造トラス構造で、屋根を支える立派な梁が存在していた。
2階の床は、たわみが生じていたが、既存の下地の上に新しく下地を組み直す事で、たわみの解消と重い家具にも耐える床に。中央部には、滑車リフトを利用できる吹き抜けを開口し、利便性と空間演出を両立させている。
筋交い補強・合板補強を施した耐震改修と断熱改修で、安全性と断熱性能も向上。
商品を自由にレイアウトが替えられる店内は、そのライブ感をオーナーも訪れる人も楽しんでいて『未完成』が魅力の一つだ。
お店の入口に…と取っておかれたアンティークドアをはじめとする味わいのあるパーツ類を用いたエントランス。
外観はオーナー自身を表現しつつ、あまり変えない事で街並みや環境を形成するパブリック性に配慮している。
物販に向かないと言われたこの場所も、SNSが広がる現代では、ネットで商品を見て、宝物探しのように、人がこの街にやってくる。「ご近所のおじいちゃん、おばあちゃんが気にかけて、良く声をかけてくれるんですよ」とオーナーは、やさしい笑顔で話してくれる。リノベーションを通じて地域のコミュニティも広がりを見せている。

費用 620万円(税込) 物件種別 その他
リノベーション
形態
その他 家族構成 その他
築年数 66年 面積 240.00㎡
施工期間 2017年4月竣工

間取り

BEFORE 事業所倉庫

AFTER 1階、2階 店舗

お問い合わせ先

株式会社河原工房

〒569-1142 大阪府高槻市宮田町2-1-29 サンワビル102号

TEL:072-677-4586

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