2018.08.25
株式会社大城
今は亡き祖父母が大切に暮らしてきた古き良き昭和の佇まいを感じる立派な家を受け継げる事になった孫娘夫婦。家も庭も広く、趣のある家ではあるが、祖父母の家はいわゆる『昭和の家』。廊下で部屋が分断され、お客様や親戚が来たときにしか使われなかった応接間や二間続きの和室は、子育て世代の孫家族の暮らしにはマッチしなかった。『いっそ解体して新築を』とも検討したが、『祖父母が暮らしてきたこの家の大切な思い出を失いたくない』という思いがあり、この家に住む事に決めた。とはいえ、この家で自分たちのこれからの暮らしをどう作っていくかを正直悩んでいたところで『祖父母が残してくれた家の面影を残しつつ、子育てがしやすい今のライフスタイルに合わせた家を手に入れたい』という思いでリノベーションの相談をすることに。新築では決して手に入れることのできない、大切な家族の想いを繋ぐ、『住み継ぐ暮らし』のリノベーションが始まった。
仕上げの素材やデザイン、耐震補強・断熱などの性能向上はもちろんのことながら、今回何よりも優先したのは『家族の時間を重ねる』こと。奥様が大好きだった祖父母が長年大切に暮らしていた家だからこそ、その面影を残しつつ、今のライフスタイルに合わせた、『新しさの中にも懐かしさを感じる空間』へリノベーション。永い年月を重ねた深い色の柱や長押などはそのまま残し、『日本の家造りは素晴らしい。』そんなことを思わせてくれる家に仕上った。昭和の家が今の暮らしにマッチしないのは廊下で分断された部屋と普段使われることのない和室の大広間がある事が主な理由だが、縁側があるのが昭和の家ならではの魅力。最近では新築を計画する場合、ほぼプランに取り入れられることのない縁側が、ここで祖父母と過ごした様々な思い出をしっかりと継承してる。その縁側から伸びるウッドデッキはご両親を含む三世代のお施主様家族とお友達家族が力を合わせて塗装・組立を行い、完成させたもの。完成後ご主人が『妻の両親や子供達、友人達とみんなで手を加えた事で、更に家に対する愛着が湧いてきました』と話してくれた。住み手を失った家も、そこに暮らしてきた『家族の思い』は失ってはいない。リノベーションという手法で生まれ変わった昭和の家は、『家族の時間を重ねる家』として、祖父母から孫へ、そして更にその子どもたちへと、世代を超えて住み継がれていく。
費用 | 2550万円(税込) | 物件種別 | 一戸建 |
---|---|---|---|
リノベーション 形態 |
持ち家のリノベーション | 家族構成 | ファミリー |
築年数 | 49年 | 面積 | 166.51㎡ |
施工期間 | 平成29年10月〜平成30年3月 |