リノベーション事例

リノベーション業界における大きな課題。それが、大工・職人の高齢化と人材不足です。いまだ「親方」「弟子」といった師弟制度が根強く、施工技術の習得に10年かかるといわれている建築業界。今の時代にそぐわない慣習が、職人育成の高い壁となっていました。
また数多くの工程においてさまざまな職種が関与する建築の現場では、職人一人あたりの生産性が低いため、思うように賃金を稼げないという現状もあります。各種保険は自分持ち。定年退職後も年金がなく、年をとっても肉体労働を続けなければならない──。これでは若い人が夢を持てず、職人という仕事に未来はありません。「ないものは、つくるしかない」。そうして私たちが立ち上げたのがリノベーション業界で活躍する「マルチリノベーター（多能工）」を育てる養成学校「リノベーションカレッジ」です。

「リノベーションカレッジ」の授業内容は、当社が培ってきたリノベーション施工のノウハウをマニュアル化。座学と実地研修で効率的に学べる短期集中カリキュラムを編成することにより3ヶ月で基礎的な技能の習得を可能にしました。さらに、近隣居住者への配慮が必要なリノベーションならではの現場マナーや、基本的なプラン提案のための図面作成、積算までをも体系的に学ぶことができます。
業界未経験ながらも、ものづくりやリノベーションに興味がある若い世代や、子育てが一段落した女性、異業種からの転職希望組など、これまで建築業界とは縁遠かった希望者が入校し、より人材育成の裾野を広げました。

カレッジ修了後は、社員登用や協力業者への紹介を積極的に行い就職をサポート。2017年6月には9名の修了生を輩出しました。それぞれのメンバーは、当社でマルチリノベーターとしての新たな一歩を踏み出したり、プランナーの道を志したり、解体業や大家業といった自身の事業をよりレベルアップさせたりと、リノベーションにかかわる様々な分野において学んだ経験を活かして活躍中。建築業界へと新たな一歩を踏み出し、既存住宅流通をより活性化させる頼もしい人材として力を発揮しています。

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