リノベーション・オブ・ザ・イヤーとは 過去入賞作品 選考委員 募集要項 エントリー作品 ノミネート作品(一次選考結果) 選考結果
部門 800万円以上部門
費用 900万円(税込み)
間取り 2LDK+フリースペース
タイプ 再販モデル
費用に含まれるもの
家全体 / 水まわり / 居室・その他 / 断熱改修 /
施主支給設備(費用に含まれないもの)

Beforeコメント:

団地に必要なのは「使われ方」。

築年数が経ち、高齢化が進み、かつての賑わいは消え、どこか佇まいに郷愁を感じる、なんて言う人もいる。そんなことはない。単身者・子育て世代・高齢者。その世代が必要としている「使われ方」が明確になれば、団地はもっと元気になれる。耐震基準適合証明書だって取得できることもあるし、まだまだ現役。
この物件は、「エレベータ無しの5階」。子育て前期はベビーカー、高齢期には足腰への負担があって向きません。そこで「ベビーカーはもういらない、夫婦の体力はまだまだ十分」という子育て中期~後期の家族が住む家として的を絞ってコンセプト設定は始まりました。

Before
After
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Afterコメント:

テーマは「受験」~家族と心も育む家~。

子育て中期~後期世代の大きなライフイベントは受験ですね。「勉強ができる子になって欲しい」これは親であれば誰しもが望むことだと思います。では「超集中できる究極の勉強部屋」があればいいのか?私達はそれは違うと考えました。例え勉強ができても、それを人と共有するコミュニケーション力がなければいけない。例え勉強ができても、それを愉しむことができなければいけない。例え勉強ができても、そもそも人として生きていく基本的な力がなければいけない。子どもの学びの場は家族であり住まいである、こう考えました。そして、家族が自然に集まり会話し協力するような空間、それを「いろり」と名付けました。
ここを家族の中心とし、食事・勉強・読書・洗濯物を畳む・アイロン、すべての日常生活の中心とします。

大正時代のアンティークガラス戸から漏れる明るい光と、メリハリのついた床に導かれるまま進むと「いろり」に辿り着きます。団地特有の造りを活かし、南北に気持ちよく風が抜けるこの家で一番気持ちが良い特等席です。キッチンには広いカウンター。料理を作りながら勉強を見てあげることも出来るし、お父さんの帰りが遅い日には、ここでパパッと食事もできます。回遊性を持たせた水廻りレイアウトと相まって家事にかかる時間を短縮でき、より「いろり」にいられる時間が確保できます。コンパクトにまとまった子ども部屋は必ず「いろり」を通るレイアウト。その通路には家族のライブラリースペース。本・CD・フィギュア等々それぞれの個性をここで披露すれば、自然と相手に関心を持つことができて、会話のきっかけになります。

こんな工夫からみんなが集まる「いろり」 ここで生まれる家族のコミュニケーションが、受験と共に社会に出てから必要になる力をも育みます。

物件情報
築年月 1972年02月
構 造 RC壁構造
リノベーション面積 75.84㎡
施工期間 2ヶ月
備 考 設計、施工/株式会社しあわせな家
掲載会員企業
株式会社しあわせな家
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