「ランドリーの時間を楽しんでもらいたい」その気持ちからフレディ・レックがベルリン北部に開業したのがフレディ・レック・ウォッシュサロンである。一方で、日本ではシェアリングエコノミーの広がりが見えてきたことを受け、日本へ進出することとなった。なぜ、シェアリング熱が上がったからウォッシュサロンなのか。1点目は、働く女性が増える中で、家事はいつどのように行うべきかを見直すべき時が来ているということ。共働きの家庭が増える中、週末にしか洗濯ができず貴重な休日が家事でつぶれてしまう。家事の効率化を図るため家庭では補えない質やスピードをシェアすることにより、家事効率化へつなげることは働く女性を中心に求められているから。2点目は、外部に住まいの機能を出すことで、住まいの中の元あった場所には別の機能を与えることができる余白が生まれるということ。住まい方が多用になる今、その余白は必要であるから。3点目は住人感の距離がどうしても遠い世の中において、その狭間を曖昧にさせ街と人が関わり明るい街をつくり街の活性化に繋がる機能となるから。この3点が具体的な理由だ。そして出来上がった空間は肩肘をはらないアットホームで近寄りやすく気軽に立ち寄りやすいデザインとした。1区画の店舗改装ではあるが大いにエリアリノベーションとしての可能性を感じる事例として紹介したい。
BEFORE
上層部はレジデンス機能を持ち、既存はコンビニエンスストアであった立地。近隣半径500メートルの世帯数、視認性を重点に置き物件を選定した。