「本当に愛するもの以外、全て手放してしまおう。」
結婚してから25年。
時間の経過とともに増えていったモノに愛着はあるけど、執着は薄れてきた。
「モノを捨てるなら、ハコも変えよう。」
部屋全体が収納のための一つの家具のような家。
そんなイメージでリノベをスタートさせました。
音楽を心から愛する夫婦は、CDとレコードを無数に保有しています。
新しい家では、収まる分だけ。本当に大切なものだけ。
手元に残した宝物をもっと愛せる部屋を作ることに決めました。
テレビボードはレコードがすっぽり収まるサイズ感。
手前部分には細い溝があり、レコードを立てて収納することで
まるでアートのように見せるシンプルな仕掛けが隠されています。
そこから続くワークデスクは、夫婦二人が並んで仕事をできるように。
既存の床に合わせたトーンの木材で仕上げ、差し色に赤のチェアを選びました。
キッチンのカウンターもそこから一続きになっていて、
二人の生活は流れるような動線で動いていきます。
増えすぎたモノも、毎日の移動時間も、無駄な動線ももういらない。
レトログリーンな空間に大好きな音楽が流れ続ける、二人にジャストフィットな住まいが完成しました。
BEFORE
もともと100㎡越えの大きなマンションに住んでいたK夫妻。
効率よく暮らすため、職場と家との移動時間を最小限に。
立地を第一条件に選んだ都心のとある駅から徒歩2分のマンションはおよそ半分の53㎡。
コンパクトなサイズ感の割には間取りが細かく分かれており、
奥様曰く「とにかく面白くない!」つくりだったそう。