マンションという限られた面積と開口だが、周辺環境や建物のつくりをしっかりと読み解き適切な計画をすれば、内部環境を向上させ、建物価値を向上させる事ができる。
その手法として、専有部は個人の敷地でありながら、共有財産でもあることを意識した。
フルリノベーションは実はマンションにとって負担の大きい工事といえる。
特に、共有部のインフラへの負担を最小限にするため、水回りの移動を制約条件とした。
部屋全体を床先行の施工として、将来可変性を残した上で、部屋を「大きな家具」として軽やかに配置することで、
緩やかに全室がつながり、外部の環境を均質的に享受されるつくりとした。
結果として1ROOMのような、風と光が全体に広がる空間ができた。
広いと狭いを使いわけ、LDK中心のライフスタイルを実現。
寝室兼ロフトを用いることで+@の面積を確保した。
LDKに接した寝室という間取りは、時代によって変化したライフスタイルの産物ではないか。
縦並びの同じ敷地でも、環境もライフスタイルも共有部への負担もより向上させることができ、
このようなリノベーションが増えることでマンション自体価値があがり、次の時代につながっていくと考えます。
BEFORE
リノベーションデザイナーだからこその即決から始まったマンションリノベ計画。
立地、価格、建物、間取りのポテンシャルを即座に判断して即日購入がスタート。
ライフスタイルも環境も向上しない、一般的なリフォームをためらいもなく解体し、
"北窓だが3面採光で風通し良し"の立地を生かした計画が始まりました。