1Fは贅沢に、LDKと水回りだけにして、かなり解放感のある空間に仕上げました。
だだっ広いだけで間延びしてしまわないよう、丘畳で段差をつけ、もともと和室だった部分の鴨居や欄間、床の間、縁側や雪見障子など和のテイストをしっかり残しました。
これだけ和のテイストを残したので、建具は古建具を京都に探しに行き、収納以外の扉は全て古建具の1点もので味のある仕上がりに。玄関は玄関収納を置かず、土間を広げて、見せる収納に。
ただただ古い物だけを集めても面白みに欠けるので、キッチンはウッドワンのフレームキッチンを採用し、旦那様もキッチンに立たれるということで、広めに配置しました。キッチンパネルも黒をセレクトし、部屋全体を引き締めます。
玄関を入ると、古建具と最新のキッチンがお出迎えする、古い物と、新しい物が見事に融合しています。
お客様が、もともと古家具を少しずつ集めていらっしゃったので、家具を入れてもちぐはぐ感はなく、なおさら味のある素敵な空間に仕上がりました。
BEFORE
中古を買ってリノベーション。夫婦ともに大阪に移住してこられた2人が新居として選んだ築31年の純和風建築。
1Fに水回りとダイニングキッチン、そして和室が2間。2Fに和室1間と洋室2部屋のごくごく普通の戸建でした。屋根裏の断熱や、金物、床下を見ても、しっかり建築されており、また和室の造作などをみても丁寧につくられていることが良くわかります。
ただ、浴室がかなり狭く、そのままで生活するにストレスを感じる状態でした。