近年、不動産取引市場ではエレベーター無しの4階や5階に所在する
分譲マンション1室の売買相場が下落傾向で特に高齢化が加速度的に進む
地方都市では顕著となっています。
しかし立地の良い場所でそれらの不動産が住み手を失い
荒廃していくのは社会全体の資産喪失だと感じ
今回の”エレベーター無し4階”の1室を再生するプロジェクトを舞台に選びました。
”4階まで昇ったご褒美”と言わんばかりの
夜の満月をイメージした照明が主を迎え、
茶道で使われる茶筅のイメージを空間全体に取り入れ、
格子の木の温もりとかおりに包まれた空間で過ごす
ゆっくりとした時の流れを演出しました。
”居酒屋で一杯”よりも”おうちで一杯”が恋しくなる。
ホームパーティーで利き酒大会を開きたくなる。
そんな主の帰りを待つ、新築マンションには無い
リノベーションならではのデザインで空間を演出しました。
BEFORE
エレベーター無しのマンション4Fで間取りは4DKと床面積が狭く、
家族全員がそろって過ごせる広いリビングの提案が必要でした。
また階段を4Fまで上ってでも帰りたくなる家を目指し
空間設計しました。