とにかく寒いのが昔の鉄筋コンクリート造の特徴。もとの壁の内側にもう1枚の壁を作り断熱材を充填。また開口部には内窓を設置して高断熱化を図った。また、床や天井、ドアには無垢の木をまんべんなく使い、ぬくもりを大切にした。さらに、たくさんの思い出が詰まったこの家に再び愛着を持ち暮らしていけるよう、好みのインテリアでまとめた。1度は空き家と貸したこの家は再びあかりを取り戻し、これから先もずっと使い継がれていくだろう。
BEFORE
築50年を数える鉄筋コンクリート造2階建ての決して広いとは言えないこの物件。この家は両親が若き頃に中古物件で購入し、子供たち4人を育てた家族にとってはとても大切な思い出の場所。子供たちは皆育ち、2年ほど前から空き家と化していた。そのまま放置しておくにも庭の手入れなど手がかかる。貸すのか売るのか壊すのか。そんな選択に迫られたなか、次男がとったのはリノベーションして実家を守る手段だった。