モルタルマニア ー 暮らしの常識を変える家 ー
-
部門
800万円以上
-
費用
1,200万円(税込み)
-
間取り
1ROOM
-
タイプ
自由設計リノベ
-
費用に含まれるもの
家全体 / 水まわり / 居室・その他 /
- 施主支給設備(費用に含まれないもの)
Before
長い間海外に住まわれていたお施主様のKさん。
そのセンスの良さ、求めるもののレベルの高さは人一倍でした。そんなKさんが選んだ物件は築32年、71㎡の中古マンション。清澄白河にあるこの物件からは大きな川を臨むことができ、部屋の中に心地よい光と風が入ってくるとても気持ちの良いお部屋でした。「極力シンプルに、全てをそぎ落としたスケルトン状態のような無機質な空間で暮らしたい。」そう伝えられ始まったリノベーションですが、「シンプル」というその言葉の中にKさんの様々な想いが込められていることが打ち合わせを重ねるごとに見えてきました。
After
「71㎡を1ROOMにし、モルタルで覆う。」Kさんが選んだのはあまりにも潔い選択。個室は浴室とトイレのみ。天井、壁はコンクリート現し、床一面にはモルタルが広がります。LDとWICの間に設けたシンプルな一枚のモルタル壁は、天井との間を取ることで空間をゆるやかに仕切り、抜け感が感じられるデザインに。玄関と寝室を仕切る靴棚は3cmほどモルタル床を上げその上に造作しました。床と靴棚の間に隙間があることで浮遊感が生まれ、空間に軽さが感じられます。
さらに「極力シンプルに」を叶えるため、靴棚には取手をつけず押して開けるタイプに、浴室の扉はドアノブではなく指をかけて開ける引き戸にすることで視覚的な凹凸をなくしました。キッチンは、ステンレス天板に合わせたブラックのアイアンが主張しすぎないよう、サイズをミリ単位で調整。
「極力シンプルに、無機質な空間したい」ということを軸に選んだ、なめらかで凹凸のないモルタル床。モルタルという男性らしく、冷たい印象の素材を使いながらも、繊細なディテールにこだわり抜き、部屋中にグリーンや花を置くことで凛とした女性らしさも演出しています。「シンプル=単純」ではなく、シンプルだからこそ無駄な物をそぎ落とし、細部のディテールまでこだわってデザインを選び抜く。
この物件は素材の使い方、デザインに対する潔さ、ディテールへのこだわり、全てが規格外。
まるで今までの「住まいの常識」という概念に挑戦しているような、そんな空間が完成しました。
物件情報
-
築年月
1985年09月
-
構造
SRC
-
リノベーション面積
71.28m²
-
施工期間
2ヶ月
-
備考
仲介・設計・施工 / nuリノベーション