http://www.renovation.or.jp/expo2013/oftheyear/view/310
無差別級部門

“マンションにもそろそろ新しい選択を。“ ~都市住居再生プロジェクト~ 1棟丸ごとリノベーション分譲マンション 「サンリベラ・プライム 天神大名レジデンス」

R3
部門 無差別級部門
費用 プライスレス
間取り ベーシックプラン全17タイプ
タイプ 再販モデル 自由設計リノベ

費用に含まれるもの

家全体 / 水まわり / 居室・その他 / 屋外 / 耐震補強 / 断熱改修 /

施主支給設備(費用に含まれないもの)

BEFORE

Beforeコメント:

【プロジェクトの主旨】福岡エリアを中心に交通事業と不動産開発事業を通じて長く街づくりに取り組んできた私たちが、ストック再生を通じて街の活性化の契機を与えることを意図して取り組み始めた都市住居再生プロジェクト。その第1弾となる「サンリベラ・プライム 天神大名レジデンス」では、首都圏でリノベーションによるストック再生事業に取り組んできた㈱リビタとの協業により、1棟丸ごとリノベーションを通じて、ここでしか実現し得ない新たな都市型の住まいづくりに取り組みました(※分譲済)。【解決すべき課題】プロジェクトに着手するに際し、特に留意した解決すべき課題は次の2点でした。①《ゴースト化及び住ニーズに係る課題》本物件は福岡の都心部である天神・大名エリアという一等地に存するが故に経済的状況に翻弄され、複数の所有者を経て老朽化が進んでいました。事務所等のテナント利用が多く、しかも退去後は放置状態となっており、「暮らす」という観点からは間取りや専有面積などが現在の市場における住ニーズから乖離したものとなっていました。そのため既存の状態では9割近くが空室状態であり、いわゆるゴースト化を招いていました。②《共用部デザインに係る課題》平成4年竣工の本物件は、今の時代では実現しがたい豊かな空間を備えていました。前面道路から十分な引きのある建物配置、エントランスロビーの大きな吹抜空間と螺旋階段、印象的な開口部など多くの要素が建物そのものの資質を下支えしていました。その一方、汚れたままの外観からは経歴不明・用途不明の印象も与えやすく、更には基壇部分と上層階のアンバランスさなど、多くの解決すべき課題を抱えていました。【商品企画の方向性】このような解決すべき課題を踏まえながら、商品企画においては次の3点を軸に進めました。①《住宅基本性能の向上》後述する住戸計画のベースとなるべく、第一に基本性能の向上を企図しました。インフラ・設備の大部分刷新を含む大規模修繕を実施し、耐震・耐久性能、バリアフリー性能、温熱性能、防犯性能等の向上を図りました。特に躯体改変・経年劣化に対しては、国交大臣登録調査機関の診断と共に、元設計・施工者協力のもと建物履歴精査・既存躯体調査・構造再計算による検証の上で改修工事を実施、遵法性・構造安全性を担保しました。②《住戸計画の再編集》都心部での住ニーズ多様性や不動産価値向上を踏まえ、住戸計画と顧客ニーズの合致を図るため、既存の内装材を全て撤去の上で全住戸の専有面積見直しを行いました。構造上の安全性を担保しながらも、耐力上支障ない範囲で住区画を再構成(総戸数41戸→51戸)し、新築分譲マンションなどでは実現しがたい「ゆとりある面積」の確保にも注力しました。③《共用部デザインの再編集》バブル期の力強い意匠等建物の「強み」を活かしながら、時代や景観にそぐわない意匠や空間等の「弱み」を改変・補完、時を経て廃れない価値創出に注力しました。加えて、アプローチやエントランス周りの段差解消など建物全体のバリアフリー化にも取り組みました(※車椅子利用者の購入実績有)。
AFTER

image1

  • thumb20
  • thumb21
  • thumb22
  • thumb23
  • thumb24
  • thumb25
  • thumb26

Afterコメント:

【共用部デザインの概要】都市住居にふさわしい居住空間を究め、且つ既存の力強い意匠等の「強み」と「記憶」を継承するために、“SECESSION”をキーコンセプトにデザインプランを進めました。またエンドユーザー様に安心してご購入戴くために、西日本エリア初となるR3適合に加え、管理規約・長期修繕計画を新規策定した上で、次の公的基準等を取得しました。◆既存住宅性能評価書A判定取得 ◆住宅支援機構「フラット35S」基準適合 ◆既存住宅販売瑕疵保険加入。【外観・外構植栽】本物件の顔となる《ファサード》については、特に基壇部分のデザインに注力しました。上・下層階の統一感を重視しながら“SECESSION”をモチーフに刷新し、新たな力強さを与えました。既存樹を含め緑豊かに再配置した《アプローチ空間》と共に、天神・大名の街並と地域景観としての「記憶」を継承しつつ、街のランドマークとして新たな役割を担うものと自負します。【共用空間】力強い建築にふさわしい重厚な《風除スペース》。既存建物ではロビーとして使われていた吹抜空間を活かしつつ、ダブルハイトのデザインウォールがアプローチの軸線を受け止め、上質でステータスのある空間を演出しました。また、共用動線から隔離した独立性の高い居住者用《エントランスホール・ラウンジ》は、このマンションを象徴する螺旋階段で繋がれた1階と2階に位置する待合や接客としてのスペースです。街中の喧騒から離れた、まるでホテルのロビーをイメージするような風格ある空間を演出しました。【専有部デザインの概要】いろいろなものを自分の感性でミックスし、自分らしく大名の街の暮らしを「愉しむ」ための《スーペリアゾーン》と、単なる高級感ではなく、本物の「ゆとり」と「上質」を手に入れる《プレミアゾーン》の2ゾーンで構成されています。リノベーションによる自由な住空間づくりを目指し、多彩な選択肢の中から理想の暮らしを見付けられる・・・そんな多様化した時代に対応できるデザインスキームを用意しました。【スーペリアゾーン】2~8階までの100㎡未満の住戸を《スーペリアゾーン》と位置付け、自分らしく都会暮らしを「愉しむ」ための住戸計画としました。そのために5つの仕様バリエーションと、多彩なプランニングの掛け合わせが可能な設計スキームを取り入れました。【プレミアゾーン】2階・9階以上の100㎡超住戸を《プレミアゾーン》と位置付け、本物の「ゆとり」と「上質」を備えた都市生活を送るための住戸計画としました。洗練されたデザインと多彩なセレクトに加え、個別オーダーにも応える自由設計スキームも取り入れました。【環境負荷低減】1棟リノベーションを選択することにより、既存の建物を解体して同程度の建物を再建築した場合と較べ、約2,700トンのCO2削減効果が試算されました(※試算:清水建設㈱九州支店)。これは、クスの木約15,000本分の植樹効果、灯油約64,000缶分(18ℓ缶)相当のエネルギー削減効果に相当します。
物件情報
築年月 1982年02月
構 造 鉄骨鉄筋コンクリート造陸屋根地上14階建
リノベーション面積 86.55㎡
施工期間 約450日間
備 考 【土地面積】1,312.62㎡
【建築面積】532.31㎡
【延床面積】5,219.12㎡
【専有面積】45.17㎡~132.30㎡ (平均86.55.㎡/戸、《従前》平均106.78㎡/戸)
※ 上記「面積」欄記載の面積は、1住戸当りの平均専有面積です。
【間取り】ベーシックプラン全17タイプ:1LDK×6戸、2LDK×16戸、3LDK×11戸、4LDK×17戸、非分譲1戸 (全51戸 、《従前》41戸)

【事業主】西日本鉄道㈱ 住宅事業本部マンション事業部 リノベーション事業課
【企画・総合監修】㈱リビタ
【実施設計・監理】㈱JIN建築設計
【基本設計(共用部及び専有部:プレミアゾーン)】横堀建築設計事務所
【基本設計(専有部:スーペリアゾーン)】アトリエエツコ一級建築士事務所
【改修工事施工】清水・西鉄建設共同事業体
掲載会員企業
西日本鉄道株式会社

物件一覧にもどる

PAGE TOP