旗地、階段、不整形地という三重苦の本物件。しかしこれを逆手にとり、ここでしかできない暮らし、まさに「郊外暮らしのキラーコンテンツ」を盛り込むこととした。
設計は、視線が抜ける立地を生かし、リビングを2階に設置。約30畳の間仕切りのない空間から、360度パノラマの景色が広がり開放感に包まる。敷地内に点在する庭は、各居室に隣接し家族それぞれの「マイ庭」として機能。庭はグランピングや菜園など楽しみ方は様々。一部には開口から垂直に伸びるウッドデッキがあり、桟橋の様な使い方を可能にする。
一番のネックであった道路から緩やかにつながる階段は、「佇みたくなる空間」をテーマにデザイン。ガーデニングだけでなく、休日だけ店舗をだしたり、フリーマーケットをしたりと使い方により暮らしの幅が広がる。家の随所にある「余白」に盛り込んだ家族で楽しめるアクティビティ。これらが郊外暮らしのキラーコンテンツとなり、サバービアンブームを呼び起こす。
BEFORE
丘陵の多い横浜市青葉区、道路から伸びる約20段の階段の上にある本物件。三角形の土地に四角の建物がたち、随所にスペースがあった。約40段で20メートルほどの階段。一見すると無駄が多くなりがちな物件だった。