◼︎住んで良し、働いて良しのホームオフィス
現在の周辺環境は「住む、働く、遊ぶ」の要素が揃った状況です。そこでユーザーを「住む、働く、遊ぶの境界線がないようなライフスタイルの人」と想定し、この建物を「住んで良し、働いて良しのホームオフィス」にリノベーションすることにしました。耐震補強や断熱改修も行っています。
メインの15坪のユニットは一見1LDKですが、プライベートな個室とワークスペースを床段差でわけたプランニングをしています。個室と水周りはワークスペースを経ずに行き来でます。内装も白い壁天井にフローリングといった住宅的な要素と、カーペット、スチールフレーム家具が作り出すオフィス的な要素をミックスして住宅としてもワークスペースとしても読み取れるようなデザインになっています。
◼︎レトロ感を活かして〜建物と相性の良いユーザーが建物をさらに生かす〜
建物を相性の良いユーザーに使ってもらえることは、クレームリスクを減らすなど、管理運営上とても重要です。古い建物の特性を理解した上で楽しくすごせるユーザーに選んでいただけるように、外観も内装も既存の特徴を生かした仕上げと新たな要素が混在し融合しながら空間を作り出すようにしています。
◼︎2ヶ月半で満室!
竣工が6月と繁忙期を外れていましたが、企画とデザインが功を奏し竣工後2ヶ月半で満室となりました。
BEFORE
改修前は1DKの間取りが大半を占める賃貸集合住宅でした。築47年が経過し老朽化が進み、空室もかなり多くなっていました。タイル貼りのレトロな外観が魅力的であるものの、そのタイルの剥落が危惧されるなどいろんなところに問題が発生していました。
立地は東京都心の商店街に面するところで地下鉄の開通や大型の商業施設やオフィスビルの開業などで周辺環境が大きく変化しました。
そうした中でオーナーが大切に守ってきた建物が継承できるのかどうか、新しい使い方の検討と事業性の検証を行いながらプロジェクトは進みました。建て替えかリノベーションかのシミュレーションも含め、エリアや建物の特徴も考えてホームオフィスにリノベーションすることになりました。