プランを考えていく中でテーマとなったのは、家族3人のゆとりある生活だ。
寝室はベッドが入る最低限、玄関横にファミリークローゼットをつくることで、メインとなるリビングスペースの広さを最大限確保した。
水廻りはレイアウト変更をして、浴室を1418サイズまで広げ、廊下洗面に2ボウルの洗面化粧台を入れることが出来た。
北側の部屋はエアコンが付けられなかったが、1部屋は収納にすることでエアコンが不要となり、もう1部屋の寝室は事前に配管を壁・天井に通す「先行配管」を行うことでエアコン問題が解消した。
お子さんの個室はまだ不要であるが、ご夫婦共に自宅で仕事をすることがあり、寝室の他にもう1部屋確保する必要があった。
リビング横に3枚引戸を用いて洋室を作り、まだお子さんが小さいうちはリビングの1つとして使用する。
その洋室をさらに引違い戸で区切り、奥様が使用する仕事部屋にした。
将来お子さんが自分の部屋として使用する際、ドアを撤去し部屋を広くしてあげたいというご夫婦の案だ。
また、共働きご夫婦にとって家事効率の向上は重要である。各所回遊性のあるプランにすることで生活動線は短縮され、それが家事効率の向上にもつながる。お掃除ロボットも取り入れ、リビング収納にはお掃除ロボット用のホームベースも収納できるようにした。
家事効率の向上は、家族時間の増加、こころのゆとりにも繋がると思う。
BEFORE
施主様は、小さなお子さんを共働きで育てる3人家族。
都内のリノベ済みマンションの購入を検討したご夫婦だったが、物件条件としていた「駅からの近さ」「家族3人がゆったりできる広さ」などを挙げていくと、該当する物件はかなり限られてしまった。
たまたま見つけた「駅近」「広さ」「価格」などの条件が揃った物件は、リノベーションがされていない築40年の築古物件。自分たちでリノベーションをしようと考えるきっかけになった。
おそらく40年間一度もリフォームされていない室内は、昔ながらの田の字型の間取りをしており中央のリビングは暗く、北側の洋室2部屋は通常エアコンが取り付けられない部屋だった。
また、76㎡という広い室内に対して1116という小さいサイズのユニットバスが入っており、「家族3人ゆったりできる広さ」という要望があった施主様にとってユニットバスのサイズアップは必須条件になった。
