愛着を灯す暮らし

戸建  /   エリア:熊本県  /   掲載日:2022-09-20

戸建  /   エリア:熊本県

掲載日:2022-09-20

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この物件が建つ熊本市中央区は地価が高く、新築するにも満足のいく家を建てることは難しい。この土地で、リノベーションの可能性は、多くの人の目に留まる。今回我々は、新築文化の強い日本において、リノベーションという選択肢を広める足がかりを得た。
住宅街の中で埋もれてしまっていた一軒の元貸家。この平屋は、約50年近くもの時間を過ごしてきた。この先も永く住み続けるためにはそれなりの躯体への改修も必要であった。屋根交換、耐震補強、断熱改修。永く遺る住まいを目指す下地を整え、その上にリノベーションで価値を付加していく。
キッチン~ダイニング~リビングの空間を南側に広く設け、さらに障子を開けると小上がりの和室と続き、ミニマムながらも余裕のあるLDK。加えて、天井高さを2600に設定し、より開放的に感じられるように設計した。障子から差し込む柔らかい光、無垢フローリングの優しい質感にもこだわった。コロナ禍となりテレワークが増えたご主人のご要望で好きな色のクロスを施し、自分好みの空間で効率よく、心地よく仕事ができるワークスペースを設けた。
どんな時も共に過ごしてきた思い入れのあるペンダントライトが灯る玄関。外構はお施主様がご自身で竹を切り、苗を植え生垣を育てている。使い馴染んだインテリア、毎日育む緑、手をかけるほどに愛着が増していく暮らし。これからますます味わい深さを増して変わりゆく様子が楽しみだ。

BEFORE


before image

1970年代、日本は高度経済成長の最中でした。その頃主流となっていた間取りは、中廊下、北側に水廻り、日当たりのいい南側に居室という造りです。当該物件もその例に違わない間取りでした。2016年、立て続けに起こる2度の地震が熊本を襲いました。倒壊を免れたこの建物も、「みなし仮設」としてその震災の復興に一役買うこととなります。2021年、住民が退去し「みなし仮設」としての役割を終えたこの建物。今後誰が住むことになろうとも、少し落ち着いたこのタイミングで改修することが必要でした。オーナー様も震災を経験したことで、安心して住める建物を提供したいという想いがありました。そのため当初は、賃貸物件としてのリフォームにとどめる予定で打合せを重ねます。打合せが進むほどに、いつしかご自身達が住む理想の住まいへとご要望は変わっていき、最終的にご自身たちが住み続けるためのリノベーションをすることとなりました。

Before

After

    • 部門
    • 1000万円以上
    • 間取り
    • 2LDK
    • 費用
    • 1617万円(税込)
    • 形態
    • 自由設計リノベ
  • 費用に含まれるもの
  • 家全体 / 水まわり / 居室・その他 / 屋外 / 耐震補強 / 断熱改修 / その他
  • 施主支給設備(費用に含まれないもの)
  • ペンダントライト、家具家電

物件情報


    • 築年月
    • 1975年4月
    • 構造
    • 木造
    • リノベーション面積
    • 65.56
    • 施工期間
    • 4か月
    • 備考