築47年の元ビジネスホテルをフルスケルトンで一棟まるごとリノベーション、さらに耐震補強・断熱性能の向上を行い令和2年度既存建築物省エネ事業にも採択された。
本計画は「LOCAL SESSION」というコンセプトを掲げ、ホテル開発時から様々な東北にゆかりのあるプレーヤーと共創してきた。
ターゲットである、東北地域のクリエイティブワーカーや新たな仕組みやクリエイティブを欲する東北地域の人々に新たな体験価値を届け、ローカリズムを目指す。
更に、本計画では、観光・ビジネスの拠点となり、創造力を刺激する新しいカタチのライフスタイルホテルとなっている。
東北地域の中で、人・モノ・コトが新たなセッションを繰り返し、単にインバウンド向けや宿泊特化型のホテルではなく、地域で循環するエコシステムの仕組みを、「LOCAL SESSION」から創り続け、コロナ禍でも強い事業運営を目指していく。
実際にグランドオープンより2ヶ月で宿泊稼働率70%、ホテルへの直接予約率は40%を超えている。
インスタレーション作品でもあるエントランス床には宮城県産の秋保石や秋田県産の十和田石、共用部には山形産の天童木工のヴィンテージ家具等を選定し、客室の床には岩手県産の栗のフローリングを採用。東北の地域プレーヤーとともに開催するイベントやワークショップ等、随所に五感で東北の魅力を感じることができる。
BEFORE
仙台駅徒歩6分の築47年の元ビジネスホテル。建物の老朽化が進み、改修工事のご相談を受け始まったリノベーションプロジェクト。
東北の主要都市である仙台は、近県からはもちろん、日本全国からの利用客が多い地域で、
また、日本の約2割の面積を有する東北地方には、日本の魅力の1/5が詰まっているといっても過言ではない。
しかし、一方で残念ながら東北地域には魅力的な宿泊施設がそれほど多くなく、さらにワーケーションやブレジャー等、働き方が多様化する時代にあわせ、単なる耐震・断熱改修だけでなく、ビジネスホテルの在り方をを一から見直した。
このホテルのリノベーションは「LOCAL SESSION」をコンセプトに、計画段階から東北に根差した地域プレーヤーや地元で人気のカフェや飲食店の参画を募り、共創する形でプロジェクトが実現した。