農業と、働くのこれから

その他  /   エリア:鹿児島県  /   掲載日:2022-09-20

その他  /   エリア:鹿児島県

掲載日:2022-09-20

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renovation image

施主からの要望は旧社屋棟を活用して欲しいというものだった。しかし、私たちが最初に提案したのは旧社屋を使わない提案だった。というのも、もう1つの大きな想いであった「地方の農業を変え発信したい」ということが引っ掛かり、敷地奥に建つ旧社屋を使う気になれなかったからだ。一方、倉庫棟は資材の搬出入のしやすさから、道路側に面し農機具倉庫として使用するはずだったスレートの方をオフィスとして活用することにした。外から働いている姿が丸見えとなり、まずは自らの働くことへのスタンスを変えていくことからスタートとなった。まず敷地に立った時に目に入るファサードは、リノベーションであることを主張することを意図した古材壁にし、一歩入るとそれまでシャッターで仕切られいたはずの空間の中の活動がはみ出し、外の活動も入り込んでくる余白の空間とした。ドアを開け中に入ると元々の倉庫としての収容力を活かした5mの天井高さのあるワンルーム空間が現れ、置いてある家具は全て可動式で余白を十分に有して配置され、将来この企業が迎える変革にも柔軟かつ弾力的にも対応する包容力を持たせた。施主は鹿児島県のお茶産業におけるリーディング企業であり、自らの会社が変われば、業界全体、ひいては農業全体を引き上げることができるという強い思いでこのプロジェクトに取り組んでいる。今後もこの企業と新しい地方農業の働き方のリノベーション展開に期待したい。

BEFORE


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近年お茶の名産地である静岡を抜き生産額2021年全国1位の座につくなど勢いのある鹿児島県。地域内でも業界を牽引し、耕作面積全国有数のお茶農家の会社が今回の施主である。最近では、お茶づくしの料理や甘味が食べられる茶寮を開業したり、新しい感覚でお茶が楽しめる店舗を開発したりしている。しかし、そんな勢いのある農家でも課題は抱えている。
農業では、最近、IT化が話題となっているが、地方ではなかなか進まない現状がある。
それを新しく代表となった次世代リーダーが取り組み始め、自社内外に広く「農業DX」を発信するための拠点づくりが始まった。敷地には建設会社が使っていたサイディング葺きの従来の社屋然とした旧社屋と建設資材を収納していたスレート張りの田舎によくある倉庫が建っていた。

Before

After

    • 部門
    • 無差別級
    • 間取り
    • オフィス+α
    • 費用
    • 3000万円(税込)
    • 形態
  • 費用に含まれるもの
  • 家全体 / 水まわり / 居室・その他 / 屋外 / その他
  • 施主支給設備(費用に含まれないもの)
  • 家電、PC設備、OA機器類

物件情報


    • 築年月
    • 1980年1月
    • 構造
    • 鉄骨造1階建て
    • リノベーション面積
    • 182.04
    • 施工期間
    • 2ヶ月
    • 備考

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