親から子への時と歴史をつなぐ

マンション  /   エリア:大阪府  /   掲載日:2022-09-16

マンション  /   エリア:大阪府

掲載日:2022-09-16

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renovation image

モノを持たないミニマルな暮らしが豊かだと言われがちな昨今だが、施主は好きなモノを収集し、それらに囲まれることで幸福を感じるマキシマリスト。この家ではそんな施主の想いに寄り添った。

以前の住まいでは収集した本や置物の飾り場所が無く箱に仕舞われたままだったコレクションが、取り出しやすさまで計算された棚にそれぞれ配置されている。時にそれらは入れ替わり、子どもの成長によっても配置が変わる。その光景こそモノへの愛着にあふれた施主の暮らしを表している。
コレクション自体は統一されたモノではなく、これまで生きてきた中で集めてきた歴史であり、これらが混ざり合って今がある。そんなモノとハコの歴史を調和させるため、古来からの歴史ある素材やこれからの経年変化を楽しめる素材を掛け合わせた。

また、家に居ながらも仕事のアイデアが湧きやすい環境づくりを重視しており「ふと棚を見て背表紙が目に入り、手に取って読みたくなる時がある」という施主の言葉は感性の刺激につながっている証であり、電子書籍では得られないマキシマリストならではの体験でもある。
常にモノに囲まれる環境は子供にとっても大きな影響がある。いつも子どもの手の届く場所にある親のモノは興味の源となり、共通の話題がお互いの理解を自然と子どもに伝えてゆくことができる。

これからも親から子への時と歴史をつなぐモノとハコになってゆく。

BEFORE


before image

家族が増えたことがきっかけに住み慣れた町での中古物件探しを開始、これまでに収集した大量の本・漫画・雑誌・フィギュアや置物に囲まれた暮らしを実現できる家が絶対条件であった。

コレクションを飾る大容量の棚を製作しても他の部屋に無理が生じないことをプランで確認したのちに購入した家はシートやビニールといった化学素材が床や建具に多く使われていた。

リノベーションでは新しい状態が美しいとされる新建材ではなく、歴史ある素材を使用することで、これまでに収集した工芸品のこけし・90年代に流行したバウンティハンターのフィギュア・その時代時代の書籍といった、施主が過ごしてきた時の流れを感覚的に感じる空間を目指した。
同時に、雑多な印象にならないよう、木や石タイルのテクスチャを配することで全体の色柄を調和させ、落ち着きのある雰囲気にまとめることで居心地の良さを暮らしに加えている。

Before

After

    • 部門
    • 1000万円以上
    • 間取り
    • 2LDK+WIC
    • 費用
    • 1500万円(税込)
    • 形態
    • 自由設計リノベ
  • 費用に含まれるもの
  • 家全体 / 水まわり / 居室・その他
  • 施主支給設備(費用に含まれないもの)

物件情報


    • 築年月
    • 2001年10月
    • 構造
    • リノベーション面積
    • 73.33
    • 施工期間
    • 2ヶ月半
    • 備考