納屋と団地、小さなまちの職住一体のカタチ

その他  /   エリア:兵庫県  /   掲載日:2022-09-13

その他  /   エリア:兵庫県

掲載日:2022-09-13

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約60年前、施主様が子どもの頃に建てられたご実家の納屋をレンタルスペースにリノベーション。ノスタルジックかつ洗練された外観は、住宅街で凛とした存在感を放ち、元が納屋とは思えないほど。道路に面した壁をガラス張りに変えたことで、通りすがりの人が気軽に入りやすい雰囲気になった。
「心地よい空間には人が集まる」という施主様の考えを反映した内部は、できる限り残した“古き良き”原形を愛でながら、ガラス面や吹き抜けによる開放感も感じられる、まさに居心地のいい空間。お花屋さんや書道教室、お菓子販売、写真撮影、演奏会など、様々なジャンルのクリエイターの発信場所として約9㎢の小さなまち・播磨町に活気をもたらしている。
実は施主様は約10年前、ここから徒歩5分の場所に所有する団地1棟をリノベーションし、職住一体型のクリエイティブ拠点に。町外から移住したクリエイターが各戸に住みながら、共有スペースを「第二の部屋」として活用・発信できる環境をつくってきた。今回、より駅近で人通りも多いご実家の敷地内を団地のクリエイターの発信場所の第二弾としてまちに開くことで、より多くの人とつながる場所にしたいと考えた。先日、飲食に関わるクリエイターのために裏にあるもう1棟の納屋にキッチンを増設、2棟を扉でつないだ。将来的には母屋や庭、ガレージの活用も構想中。団地から納屋へと拡がった発信拠点は、まだまだ進化を続けていく。

BEFORE


before image

築60年以上の大きな民家。敷地の隅に佇む納屋は、古い農機具や家財道具が詰まったまま使われておらず、「まちのためにいかしたい」と考えられたのが今回のきっかけ。
焼杉壁に囲われ窓も少ない納屋を「人が集まる場所」にどう変えるか、が大きな課題だったが、「入りやすさ」や「お店らしさ」が必要だと感じ、思い切って道路に面した壁を取り払い、全面ガラス張りに。表情が一変、採光もよくなった。また、梯子でアクセスしていた二階は、手前半分を撤去。吹き抜けが開放感をもたらすと同時に、二階部分を収納として使える安心感も生まれた。「なるべく原形を残し、心地よい空間に」というリクエストに応え、新しいものは極力加えず「取って整え、使いまわす」を意識。裏にあった格子戸を玄関に移設したり、梯子を2階部分の手すりにしたり、切った木材を補強材にしたり。同じ年月を過ごした要素同士はなじみがよく、全体的に心地よい空間が出来上がった。

Before

After

    • 部門
    • 無差別級
    • 間取り
    • レンタルスペース
    • 費用
    • 800万円(税込)
    • 形態
    • 自由設計リノベ
  • 費用に含まれるもの
  • 家全体 / 水まわり / 居室・その他 / 屋外 / その他
  • 施主支給設備(費用に含まれないもの)

物件情報


    • 築年月
    • 1962年1月
    • 構造
    • 木造
    • リノベーション面積
    • 49.00
    • 施工期間
    • 1年3ヶ月
    • 備考
    • 【納屋naya hoccorito】:https://www.instagram.com/naya_hoccorito/ 【hoccorito】団地(コーポラスはりま西I棟)レンタルスペース:https://corporas-harima.com/