コロナ禍で家での過ごし方、家そのものの在り方が見直されている中、それまでの日常よりも家に心地よさを求める人が増えています。その想いを形にすべく、着目したのが自然素材でした。居室の床は全てフローリングに無垢材を使用したことにより踏み心地の良い優しい空間を作り出すことに。壁面には漆喰を使用。漆喰にはホルムアルデヒドを分解する役割の他に、温度・湿度を一定に保つ効果、耐久性に優れているという一面も。自然素材を使用することはシックハウス症候群などの有害物質から身体を守ることへも繋がります。LDKとベランダ側の個室2部屋は陽が差し込めばとても明るいので、room2とリビングの壁面には室内窓を設け、キッチンも開口部を広く取り視覚的な抜け感で広く見せると同時に外部からの風の流れと採光を取り込みました。機能別に区切られているものの外部との繋がりを持ち、体感的にも気持ちが良く、当初より広く感じることが出来ます。更に素材感でイメージを一新。当初の部屋は深い色の建具とフローリングであったところをナチュラルな無垢材の素材そのままの風合いを用いて、全体のテクスチャーを明るく柔らかい雰囲気に。要所要所に自然素材を使用することで住む人に健康的で優しく、採光と通気を取込む事で暮らしの中に自然を五感で感じる部屋となりました。
BEFORE
既存の間取りは3LDK。LDKとベランダ側の個室2部屋は陽が差し込めばとても明るいがその他の空間は光を感じず暗く重いという印象であった。風通しが個々にしか通らず、もったいない印象。、あたダイニング近くの居室がダイニング側に迫っており、食事をするスペースとしては窮屈であったので、居室を狭くしてもダイニングを広げ改善したい。キッチンは完全に孤立しており、閉塞感があるのでここはDKと関係性を保ちたい。内装仕上げに関しては濃い着色を施してあり重く重厚感のあるどっしりとした印象であった。