THE PASSAGE

マンション  /   エリア:大阪府  /   掲載日:2022-04-20

マンション  /   エリア:大阪府

掲載日:2022-04-20

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「通路」を部屋として再定義する。
通路と呼ばれ、生活動線以外の機能が無いと思われがちな廊下や玄関といった部分に、機能を加えることで通路を部屋と同等な空間として扱った。横幅に余裕をもたせた通路は閉塞感が軽減され、心と体に感じるゆとりが生まれる。劇場にあるホワイエのように部屋へ入る前に気持ちを整える場となった。
次に、通路に並ぶ各室の入口にはデザインの異なるドア・アイアン製のアーチ・ドアの代わりにカーテンで仕切るといった、それぞれに違ったキャラクターの入口を設けた。個性的な入口が並ぶ光景は、同じ柄のドアが並びがちな通路には無い表情豊かな空間となった。あわせて、通路に設けたドアのない入口では透け感のあるカーテンで仕切りながらも向こう側の空間が見える。通路とその先の部屋が混ざり合うようにつながることで、部屋のような通路の広がりを視覚的に感じられる。
こうして生活動線のためだけに通路がある「よくあるマンション」らしさを排除することで、家の満足度を高める実験的な試みである。
タイトルの「THE PASSAGE」とは通路という意味に加え、音楽用語でのメロディーとメロディーをつなぐ経過的なフレーズのことも意味する。豊かなパッセージでなめらかにメロディーがつながり一曲が洗練されるように、機能が加わった通路で部屋を移動することは、家全体の豊かさに繋がる。

BEFORE


before image

子どもが小さい頃は広く感じた家も成長した今では手狭に感じる。家に対する思いは年々変わりゆくもので、変化した家族のライフスタイルに合わせて家のアップデートが必須となった。
66㎡に家族4人住まいの限られた空間では収納量や部屋の機能性を満たしつつ、大きな間取り変更なしでも広さを感じる空間構成が必要とされた。キッチンとダイニングの間仕切り壁は小さいながらも大きな閉塞感を生み出していた為、壁を取り払い、対面型のキッチンにすることで空間に解放感を加える。
また、リビングに隣接した部屋は間仕切り壁と畳が空間テイストの違いから空間のつながりが弱く、シアーカーテンでの視線の抜けがある仕切りとリビングと床材を揃えることで空間の一体感を演出する。
一室の広さを大きくすると他の部屋にそのしわ寄せがきてしまう為、面積を広げるのではなく広がりを感じる空間づくりを目指している。

Before

After

    • 部門
    • 1000万円以上
    • 間取り
    • 3LDK+WIC
    • 費用
    • 1200万円(税込)
    • 形態
    • 自由設計リノベ
  • 費用に含まれるもの
  • 家全体 / 水まわり / 居室・その他
  • 施主支給設備(費用に含まれないもの)

物件情報


    • 築年月
    • 2008年12月
    • 構造
    • リノベーション面積
    • 66.83
    • 施工期間
    • 2ヶ月
    • 備考