余白の家

マンション  /   エリア:千葉県  /   掲載日:2022-09-17

マンション  /   エリア:千葉県

掲載日:2022-09-17

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敷地のポテンシャルを活かし、家族が豊かに暮らすことのできる余白のある空間づくりが今回の設計コンセプトとなった。
77m2の限られた躯体に囲まれた面積の中で、家族3人(父・母・子)が豊かに暮らすための効率的且つ広々と感じられるような空間構成が求められた。
本計画の特徴は、エントランスからLDKに至る動線上を同じ床材で構成し、建具を設けず天井の高さやFL段差により居場所を形成したことだ。
3LDKを1LDK+Sとしたことによる実質的な広さの確保と、素材の使い分けによる視覚的な演出により、広々としながらもエッジのあるデザインとなった。
キッチンの床段差は既存排水位置により発生したものだが、バルコニー側まで延長することで室内外を繋ぐゆるやかな縁側としての機能を持たせた。また折り上げ天井のL型と呼応させることで空間に統一性を持たせた。
家事室は既存キッチンの勝手口側に配することで家事動線動線的な効率性を持たせ、同時に奥様のワークスペースとしても機能するよう計画した。
この建築は単体では未完である。
キッチンカウンターの天板・洗面カウンターの棚板は施主自身が引き渡し後に取付、塗装したものであり、将来的な間取り変更の余地も残している。
建築を真っ新な展示室として捉え、生活の中で変わりゆくモノ・コトに合わせ可変しながら住みこなされてゆくことを願う。

BEFORE


before image

千葉県市川市にある築23年の中古マンションの一室、南向きのファミリー向け住戸である。ここに、夫婦とお子様の3人家族が暮らす家を設計する。
敷地北部は都市開発が進み高層化が進む一方で、南部は閑静な住宅街や町工場が並ぶ、言わば町と都市の境界線のような場所であった。
またリビングに面した大きな掃き出し窓・バルコニーが特徴的で、眼前に視界を遮るものがないため江戸川や富士山が一望できる。
既存の間取りは3LDKであったが、開放的な外部に対して横長のLDと壁に隔てられたキッチンの関係性により閉塞的に感じられた。
施主の理想は①[広々としたLDK]、②[外部を部屋の中に引き込むデザイン]、③[使いやすい家事室]、④[篭れるワークスペース]、⑤[将来的に区切ることのできる洋室]、⑥[まとまった収納]が叶えられることであった。

Before

After

    • 部門
    • 1000万円以上
    • 間取り
    • 1LDKS
    • 費用
    • 1235万円(税込)
    • 形態
    • 自由設計リノベ
  • 費用に含まれるもの
  • 家全体
  • 施主支給設備(費用に含まれないもの)
  • キッチンカウンター天板(施主施工)・洗面カウンター可動棚(施主施工)

物件情報


    • 築年月
    • 1999年6月
    • 構造
    • 鉄筋コンクリート造
    • リノベーション面積
    • 77.72
    • 施工期間
    • 3ヶ月
    • 備考

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