2階バルコニー面する和室にわずかな時間の採光。西から東へと伸びる長屋形状で、分割された間取りの為に通気もできない間取り。
近隣環境から季節と時間帯等シミュレーションを行い、トップライトを設置し、天空からの採光と通気を構造計算を行い吹抜けを計画し、間取りの抜本的な変革を行った。上下階共に光と風が抜ける住環境にする為、吹抜けを中心にオープンで可変性のある空間構成を室内窓や引戸を多様し実現した。オープンな空間とする為、断熱・窓性能向上も同時に行った。「何が叶うか」という70代ご夫婦にとって、日中電気をつけなくても暮らせる住まいで「これから」をワクワクして過ごし、住み継いで頂けるよう願いを込めて・・・。
省エネ性能 UA値:施工後 UA値 0.58w/㎡・K(Q値 2.059w/㎡・K)
断熱仕様:天井 セルロースファイバー充填断熱 300mm
外壁 セルロースファイバー充填断熱 105mm 熱橋部:ネオマフォーム50mm
+可変調湿気密シート(室内側)
床 セルロースファイバー充填断熱 80mm (置床仕様 1階床・2階床)
窓・ドア 窓(防火 LOW-E複層) 玄関ドア(D2仕様) U値2.33 W/㎡・K
換気:第一種熱交換換気(ダクト式)
BEFORE
都内下町ならではの長屋がひしめき合う家並み。目の前の料亭の風情もどこか懐かしさ漂う時の流れを感じる。ご両親との三世代同居を築40年支え続けたお家。雨漏れによる改修工事を行い維持してきたが、ご両親様他界、お子様の独立など、70代ご夫婦2人の生活になったタイミングで、家全体の見直しをしていきたい。日中でも暗く、寒さ、結露など、どうにかなるものか。犬との時間も楽しく、孫もちょこちょこ立ち寄ってくれる。これからも「来たい」と思ってもらえるような家にしたい。