家族一緒の時間をできるだけ増やすために、リビングを大きくしたい。まるで兄弟のように仲良しで羨ましいご家族の、そんな要望からこのリノベーションはスタートしました。ハーフムーンのように美しい弧を描いたキッチンが家族の中心となり、食事だけではなく、時には勉強スペースに、時には夫婦でお酒を飲みかわすバーのカウンターのように。1日の生活シーンの中で、このキッチンはマルチに変わっていきます。
間取りは、2本の風の通り道によって快適な水回り空間を創出しています。玄関からキッチン〜バルコニーに抜ける風。土間からランドリー、リビングに抜ける風。帰宅時には、土間のシンクで手を洗い、ウォークインクロゼット経由で着替えを済ませ、洗面空間でさっぱりとしてリビングに入るという、コロナ禍にも有効な同線となっています。
リノベーションをする前には、「タイミングを見て手放そうと考えていたマンションが、かけがえのない場所になった」とのこと。家族のかけがえの無い住処となりました。
BEFORE
築16年と築浅のマンション。南面に主寝室のある3LDKの間取り、キッチンは小窓からリビングを覗く独立型で、縦長のリビング・ダイニングでした。専有面積に対してリビングの空間が狭く、収納も十分に確保されていませんでした。