三密を避けたいコロナ禍でも、家族で気兼ねなく出かけられ、自然を満喫しながら旅行気分を楽しめるグランピングが人気を集めている。「イルカに会える島“熊本天草”でグランピング」をキャッチコピーに、2021年8月1日にOPENした施設。場所は、大小の島が点在する熊本県上天草市。その島の1つの前島。イルカウォッチングや天草五橋クルージング、レストランやショッピングを楽しめる「ミオ・カミーノ天草」や「リゾラテラス天草」など、人気の観光施設が集まるエリアから車で5分の立地。
休止中の古いキャンプ場はリノベーションによって生まれ変わり、広いデッキ上に直径約7mのドームテントが設置され、全室オーシャンビューとなっている。個別にリビング、キッチン、バス、トイレを完備し、コロナ禍の中でも開業以来ほぼ満室がつづく人気の宿泊施設となった。近隣商業施設のサービスとあいまって、天草の海を満喫することについて不足はなく、幅広い客層に利用される。
事業者側としては、遊休地の活用ができることと、リノベーションにより新築ホテルと比べ初期費用を抑えられること、地域のお店や既存サービスとの連携で相乗効果を見込めること、などがメリットとして挙げられる。
6月1日、宿泊予約サイトで告知すると同時に予約が入り始め、2021年8月1日OPEN後の早いタイミングで8月の予約率がほぼ100%となったことが、今後を期待させる。
BEFORE
リノベーション前には休止中となっていたキャンプ場は、もともとは造船場跡地だった。海に船を下ろすための大きなスロープや、古い護岸の跡形など、所々にその名残りを見つけることができる。キャンプ場としての設備は、管理棟と宿泊棟が4棟、共用の炊事シャワー棟などがあった。