海を眺める暮らし

戸建  /   エリア:熊本県  /   掲載日:2021-09-21

戸建  /   エリア:熊本県

掲載日:2021-09-21

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熊本が誇る大自然、天草の海を目の前に据えた絶景を持つ住まい。市街地からは車で2時間ほどを要するが、ここでしか見られない最高の眺めを有する。青々とした灘。唸る船の汽笛。株間を抜けて届く潮風。海を眺める“まち”の人。この光景を最大限に活かしながら、将来まで安心して住まうことのできる息の永い家を目指した。
2020年から続くコロナ禍の影響から、生活は新しい様式へと変化した。オンラインツールも普及し、在宅ワークが一般化。それによって個の空間の必要性が高まり、多くの家庭における日々の過ごし方にも変化が生じた。改修後の間取りは、ひとりひとりが過ごす空間と、各部屋から見える景色にフォーカスした。家族や親戚で団欒するリビング・ダイニングを中心に、立ち仕事の多いキッチン、足を延ばしてくつろぐ和室、一人きりになれる各個室。洗面台にも、海の景色を思わせるディテール。生活のふとした瞬間に溶け込む海が、家族を繋ぎ寄せ合う。
また住まいが海の恵みを享受するだけでなく、家屋も社会に循環を生み出すひとつの装置であると捉える。生活は光や音となり外へ溶け出し、“まち”をつくる一つの光景となる。自然と人を繋ぎ、“まち”に活気と安心感を与える。お爺様から引き継がれた大切な家。「帰ってきたんだね」と、声を掛けてくれる“まち”。家族の形は変われども、同じ海を眺め、何を想い、次の世代にどんな未来が繋がるのか、楽しみである。

BEFORE


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築30年の木造二階建て、正月やお盆の時期には、親族が集まる本家機能も持つ家。間取りは昭和以降に広く普及した構成である。廊下を中心に、北側に台所や水廻り、居間、南側には和室三間が配置されていた。
家族様式の変化と共に、住まいの形が変わることは必然である。一方で永く愛されてきた土地や建物、良い伝統を次に繋げることは文化や環境の保存に大きく影響する。
既存建物は、床の不陸や柱の傾きなどの改修が必要な箇所も多く、海辺だからこその塩害箇所も見受けられた。これらの改修と、利便性や愛着といった心地よさをつくる要素とのバランス感覚が非常に難しい物件であったが、お施主様とのコミュニケーションは密に、互いに納得のいく住まいづくりを遂げました。

Before

After

    • 部門
    • 1000万円以上
    • 間取り
    • 5LDK
    • 費用
    • 2900万円(税込)
    • 形態
    • 自由設計リノベ
  • 費用に含まれるもの
  • 家全体 / 水まわり / 居室・その他 / 屋外 / 耐震補強 / 断熱改修
  • 施主支給設備(費用に含まれないもの)
  • 家具・家電、カーテン、照明器具(一部)

物件情報


    • 築年月
    • 1990年3月
    • 構造
    • 木造
    • リノベーション面積
    • 154.02
    • 施工期間
    • 2月~8月
    • 備考